表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/31

第28章 イムベルの薬師

 イムベル城に着いた‥俺たちだったが、儀式まで待機となった。俺ひとりで王子の護衛に就いた直後、王子に 異変 が起こる!儀式も延期を余儀なくされ・・・

ルア「ユナム、これを飲んで‥」

「何ですか? その粒・・・」‥どうやら、睡眠薬みたいだ。


ルア「王子が心配で‥眠れないだろうけど、眠ってもらわないと‥私たちが交代 出来ないでしょう?」


 確かに‥王子が心配だ。あんなに、体が冷え切ってるんだ。熱が出て悪寒がするなら分かる。普通だよな・・。だけど、熱が出てる感じでも無いのに、苦しんでて、体に 熱 を 感 じ な い 。‥どうなってるんだ?!


俺は ルアさん達と交代する為にも粒 飲み込んで‥ベッドに横になった。


 たぶん、すぐに‥薬が効いて 眠れたんだろう・・・。




 久しぶりに‥夢を・・・見た。

・・・ここは・・確か、森の・・・なんって言ったっけか・・・。


あ ぁ 『アルボルの町』だ。でも、こんな場所は 見てないな・・・・。



あれかな? 瓦礫になった城の・・。‥誰かが見える‥女の人だ。


 なんか、こっちを 見てるみたいに、見えるけど・・・。珍しいな‥針金とレンズで作られた‥『眼鏡』と 呼ばれるものを‥身に着けてる。


その人は、上の方を見ながら「少年! 聞こえるか?」


・・は? な・・何?? 今・・あの人…俺に・・話かけてきた?!


「‥おまえが 聴こえてる前提で、話すぞ」え・・・・?

「王子に 異変が起きてる事 に‥気が付いてるか?!」うん・・今・・・。


「おまえ達の王子は、コロモスの儀式で『呪い』を受けたんだ‥」


・・コロモスの・・・儀式?・・王子、ひとりで‥受けた?

「おまえ達に、儀式の内容を話したか? 話してないだろう?」‥はい。


「‥こ こ に来た事は、覚えているか?」うん。覚えてる。

「覚えてなくても いいが、おまえは ” 今どこに居る ” と思ってる?」


・・・何 言ってんの? そりゃ、イムベルの・・城の・・・





「おまえ達は、まだ‥このアルボルの町に 居る ぞ・・」



    はぁ ?



「宿で眠ったまま、起きん‥と、宿屋の主人に 呼ばれた」

・・えっと・・・? 話に、ついて い け な い んですけど・・・・。



「まずは、起きろ! 話は それからだ。 心の中で唱えてでも良いから、この言葉を言え・・ い い か ?」・・・はい。


「『デスペルタ』と 言え・・起きたら‥あたしに、会いに来い」

・・あんた、誰だよ?


「あたしは、薬師の エレヒア だ。場所は そこらの誰かに聞け‥」


・・・・薬師・・さん。


えっと・・あ・・行っちゃった。 えっと・・?


 『 デ ス ペ ル タ 』




「うぅーーん‥‥」よく寝た~・・・。「おぉ!ひとり起きたぞ!」


・・・え・・!?     ま、マジかよ?! 


 あの人が言ってた通りに、ここは 城の部屋 じゃない。な・・なんで?・・ルアさん、オリクト・・王子も・・一緒の部屋だ。


 しばらく、頭が混乱して・・・・。「…王子・・・」


俺は、起きて王子に触れた・・・「っ!つめてっ!」



・・・2人を 揺さぶるけど、起きない・・。


「何やっても 起きない・・・なんで・・?」どういう状態だよ・・これ。

「おい、兄ちゃん・・大丈夫か?」振り向くと、宿屋の店主だった。


「俺・・。俺たち、いつから・・いや、何日 寝てる?!」

店主「…3日・・くらいか。起こしても起きないんでな・・」


 そうだ!あの人!!


「えっと・・薬師の女の人・・どこに住んでる?!」

店主「あー・・エレヒアか?」そう! そんな名前の・・。

店主「エレヒアに会うのは‥やめといた方が・・」


「 いいから! 」

なんか、前も そんな事 言ってた気がするな・・ここの人達。


 でも今は・・みんなを起こして、王子を助けないと!


店主「エレヒアなら、町とは別の入口から 森へ入って、しばらく歩けば‥家が見えるだろ。そこに居るよ‥」


 俺は みんなを頼む って、店主のおっちゃんに礼言って、駆け出した。


 俺を見つけた子供たちが『起きた!』って一緒に走って言ってる。そりゃ、3日も寝てりやーな・・。ここか? 森のトンネルを抜けて・・すぐだった。



 ドアをノックして扉を開けると・・・。

「あんたが、エレヒア・・さん‥か?」


エレヒア「起きたか。ミルゼアの少年」 え・・・・。

椅子から立ち上がり、入ってくるように‥招かれた。


エレヒア「聞こえてたようで、何よりだ」「あの・・王子は・・」

そこへ座れ・・と、椅子を指さして促されたけど・・

「いや…どういう事なのか教えてくれよ!」


エレヒア「‥す わ れ 」


 !!っ・・はいっ!・・。・・・怖えぇ・・・。


エレヒア「まず…夢では、どの程度 聞 こ え て いたんだ?」

「王子は、コロモスの儀式で呪いを受けた。アルボルで寝てる‥」


エレヒア「ふむ。ほぼ聞こえていたか」


 ・・なんで、俺の夢で…「話しかけられたのは‥初めてです」

エレヒア「そうだろうな。私は 他人の夢に干渉する力『メレメラ』を持つ者だからな。他の者の夢には‥入れなかったが、おまえには 干渉 出来たんで話した」


・・ルアさんやオリクトには‥入れなかった?「王子には?」

エレヒア「入れはしたが、呪いの影響が強く‥葛藤を続けて、戦ってたよ」


・・え・・何と? 呪い??

エレヒア「まずは、これからの対処だ」・・・はい。


・・・?



エレヒア「他の奴らは どうした?起こしたか?」

「え・・いや、起きなくて・・・」

 はぁ~・・って溜息つかれたんだけど・・。だって、揺さぶっても反応無いのに、どうしろってんだよ? こっちが聞きたいよ・・。


エレヒア「王子以外の仲間は、ありゃ‥軍兵だろ? そういう奴は、干渉されにくい訓練を受けてるから、あたしの力は 効かないんだ。おまえが、どうにかして 起こすしかないんだがな・・」


 えー・・・


エレヒア「何か、興味を引くような 言葉 や 物 は、思いつかないのか?」


・・とりあえず、ルアさんやオリクトが‥反応しそうな単語を話して、反応出来れば‥エレヒアが入れるらしい。それは・・後で・・やる事になった。


エレヒア「じゃあ、先に教えておくから‥覚えろよ」はい。・・・。


紙に何か書いている…。俺が覚えられなそう・・とか、思ったのかな?


エレヒア「王子は、呪いにかかってるのは言ったな。それは今 芽を出し、イムベル城に繋がる道すら歪めている。まずは、王子の呪いを、解くのが先だ」


 必要な素材が・・3つ 必要と言われる。


『夢の鏡』『月の滴』『魂の石』と呼ばれる物で、それぞれ3国に散らばっているという。けっこう大変だな・・。


エレヒア「それぞれが、1つ づつ集めても 3人が1つ づつ集めても、どちらでも良い。とにかく3つの素材を集めろ」


それぞれ どこに在るか‥書いた紙を、預かる。

エレヒア「それから‥おまえら今、イムベル城には 行くなよ」


 え? なんで?


「‥どうして・・そんな事 言うんですか?」

エレヒア「今のあの城は、魔物の魔術で変化していて、本当の城に 入れないからだ‥誰もな・・」


あれ?・・・じゃあ、あの時・・居た、アソオス王子は?

「あの・・他の国の王子が‥居たんですけど・・」

エレヒア「そりゃ、魔物が化けてるんだろ」偽者だ・・と言う。


・・・本当に? 俺は、まだ夢を見てるんじゃ・・・。



エレヒア「…とにかく、今は‥おまえの他の仲間を、起こす必要が ある。…おまえ一人じゃ、荷が重そうだからな‥」反論 出来ないのが・・腹立つ。


 では、起こしに行くぞ・・と言われて、エレヒアと共に 宿屋に来た。店主さんがエレヒアの姿 見て、ちょっと嫌そうな顔してたけど・・。


エレヒア「どちらから起こす?」・・うーん・・ルアさんかな。

・・・俺じゃ、分からないような事も、すぐ理解 出来る人だし。

エレヒア「何かしら寝言を言わせろ」・・無茶な・・えーと・・何にしよ?


「ルアさん‥『人工魔法陣』」・・ダメか。じゃあ・・

ルア「‥世紀の・・むにゃ…」 あれ?


いきなり、目が開いて・・「ユナム?」 起きた。


「おはようございます…ルアさん」

ルア「…ちょっと・・ここって」‥事情を説明し、少し話しただけなのに・・やっぱ、理解が早い。エレヒアの事も、すぐ誰か分かったみたいだし。

ルア「…城に進んで‥なかったなんて・・」


エレヒア「ミルゼアの少年、次の奴だ・・早くしろ」

「‥俺の名前は、ユナムです!」・・オリクトは、娘さんの名前 出すだけで・・起きた。早い。


 宿の部屋の入口を閉じ、エレヒアから‥王子の現状と必要な素材の話になった。3つの素材を集めてる間は、エレヒアが 王子を預かってくれるという。


オリクト「‥レスカテに戻って、城に・・」ってオリクトが言うと・・。

‥エレヒアは、首を横に振り「危険だ」と言う。


 何がって・・反論したオリクトだったけど、王子の腕を持ち上げようとしただけで、ヒビのような亀裂が入った事に驚く。

オリクト「…⁈ 何だ‥こりゃ・・」

エレヒア「もう、普通に持ち上げるのは不可能だ」

ルア「…そ・・そんな・・・。でもそれじゃ、あなたでも・・」


 エレヒアは、どこからか細い棒を出して『フルーラ』と唱えると、光の繭みたいな膜で、王子を包むと‥浮かせた。扉を片手で開き・・「続きは、我が家で話すか・・」ついて来るなら好きにしろ・・と言わんばかりの顔で、王子を連れて行く・・。俺たちも ついて行く。


 さっきは、追いかけて来た子供たちは、エレヒアの姿を見て‥顔を引きつらせている・・。子供にも、容赦しないのだろうか? なんか、そんな気がする。怖いし・・この人・・・・。


 最初に入った部屋の、左の扉を開けると、やや広い廊下に‥いくつかの扉、階段が見え・・階段を上っていく。どこへ行くんだ?


 真ん中の扉を開け、王子を ベッドに運び、優しくベッドの上に乗せる。布団をかけて、何かの魔石を動かす。

ルア「?!・・それはっ・・」


エレヒア「‥ほぅ?知ってる奴が 居るとはな・・」


「ルアさん、どうかしたんですか?」

ルア「あの、壁に付いてる魔石・・。保護魔法の‥凄く強い力と同じくらいの結界を、発生させる魔石なのよ…。こんな所で‥お目にかかれるなんて」


エレヒア「王子は、これで大丈夫だろう。ひとまず1年くらいはな」

 ・・さすがに‥そんなにアソオス王子を 待たせる訳には・・・。


エレヒア「どこから行っても、今の おまえらなら‥特に難しい事は無いだろう‥ルアとやら、転送陣は描けるのだったか?」

ルア「えぇ。時間は かかりますが・・」


エレヒア「…。少し、ここで待ってろ」と、部屋から出て行った。

足音が聞こえなくなったのを見計らって、オリクトが…口を開いた。


オリクト「おい、ルア‥あんな女の言う事を 聞くのか? それより、賢王に相談した方が‥早いんじゃないのか?」

ルア「いいえ。オリクト‥。あの人は、アソオスでも有名な方よ。信用出来るわ」

オリクト「‥だがよ・・」

ルア「じゃあ、レスカテに戻った後にでも、賢王に 聞いてみれば良いわ。でも、今は‥王子を助ける方が 先 よ‥そうでしょ?」

「3つの素材は、レスカテにも在るって話ですよね? その時、聞いてみりゃいいだろ・・オリクト」


オリクト「‥あぁ」

エレヒア「話は まとまったか?」げっ・・既に‥居た・・みたいだ。

ルア「えぇ」


エレヒア「これを、あんたに渡しておく。今回の素材集めの間だけ、貸してやる」「何ですか?これ?…小さい・・魔法陣?」が描かれてる・・平たい石?


ルア「…え・・これ・・ま・・まさか?」


エレヒア「それから、大きな おまえには‥これをやろう・・」って、手袋?

オリクト「何だ?こりゃ・・」


エレヒア「‥それぞれの素材は、それで取れ・・でないと壊れるからな。バラバラに取りに行くなら、それぞれに渡すが・・どうする?」

ルア「いえ・・一緒に行きます」そうか?・・なら1つで良いな‥ってエレヒアは、俺には何も・・・くれなかった。


エレヒア「言っておくが、それらは『貸す』だけだ。戻って来た時に返せ」

・・・くれる訳じゃ な か っ た 。


エレヒア「なるべく早く戻れ‥王子の事は、私が 責任 持って 預かる」


 俺たち3人共・・頷く。



町の方へ戻る‥トンネルの中・・ルアさんが立ち止まる。


ルア「2人共、最初は‥レスカテで 良い?」

オリクト「あぁ。賢王に話しておきたいからな‥」「俺も、それで良いです」


ルアさんは、頷き・・先程の魔法陣を‥地面に投げるようにして 割る!


  え!?    オリクト「‥おぃ?!ルア??」


 なんて、驚いてる間に‥魔法陣が足元に、広がっていって 光った と思った時にはもう・・。気が付くと・・城の広間に居た。「はぁ?!」 え・・何?? 何が起こった?!


ルア「…ふたり共、落ち着いて‥さっきの道具は、ああやって使うのよ」

オリクト「…そう‥なのか?‥先に言えよ・・」

「俺も びっくりしましたよ・・」

ルアさんの手元には、割る前の姿に‥戻っていた。あの小さい魔法陣。


兵士「ルア?!オリクト?? いつの間に戻ってきたんだ?」

ルア「驚かせて申し訳ありません。賢王に会えるよう手配を、お願いします」

兵士は了解してくれたように、どこかへ走っていく。


ルア「ユナム、まずはオリクトが話すから、あなたは 口を挟まないようにね」


・・こうして‥王子を助ける為にと、素材 探しに行く事になった。

【睡眠薬?】ルアが出した薬。眠りを誘う草の種であり、薬では無い。夢の中で‥夢を見る形となる為、ややこしいが、魔物が差し出したもの。


【エレヒア】(エレヒア=スペイン語・異教)【メレメラ】の力を持つ者。

イムベル国 アルボルの町の 城跡に家を建てて 住んでいる薬師(メルティカ)。エルグレインとして 国に仕えてた過去がある。40代になった頃、軍を抜け イムベルへと渡った。人工魔法陣を改良して 様々な道具を生み出した人としても有名。本人は、そういう 他人の評価 は、気にしない人。高圧的な態度は 人を信用してないせい。厳しいが、怖いだけの人ではない。普通の人は、苦手なタイプ。


【デスペルタ】幻術に かかってる者に、言わせる事で‥解除 出来る言葉。ただの言葉。呪文ではない。おまじないの一種と されている古い言葉。


【メレメラ】他人の夢に 干渉 出来る力。持ってる者は、限りなく少ない。


【王子の呪い解除の為の素材】

①夢の鏡 (レスカテ) ②月の滴 (フィエルテ) ③魂の石 (アソオス)

これを各地から集めれば、エレヒアが薬を作るらしい。


【フルーラ】基礎 補助魔法・中級

光の膜のようなものに包み、どんなに重い物も 浮かべて運ぶ事が可能 になる。中級な理由は、魔力の維持と 浮かばせる物を移動する時の加減がやや、難しいから。


次回‥賢王のち、最初の素材探しへ・・・。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ