引き続き調査する壱達
……これは、壱にも言えることだ。
壱は『刀 収集 パーティ』とキーボードで入力して、検索にかけた。
一瞬で検索結果が出てきた。
それらしきホームページがたくさんある。
どれかは、オーナーのホームページだろう。
「……ビンゴ」
壱は指を鳴らして、独り言を呟く。
ホームページを入念に見ていると、時間が経つのも忘れてしまう。
遅くなると、二子が母親に言ってくれているはずだが、きちんと伝えてくれただろうか。
補習をしたなんて言ったら、母親はどんな顔をするだろうか。
調べるのも楽しいが、家族の反応を考えるのも楽しい。
テルとあやのは、どんな感じだろう。
連絡先を交換していたテルは、あやのと連絡を取り、インターネットで検索している。
(壱……。オレのほうが、顔が広いってどういうことよ。探偵さんよ)
インターネットカフェは物凄く静かな場所なので、会話も聞こえやすい。
個室を取っているとはいえ、携帯電話を使用しての通話は厳禁。
メールならば許される。
だから、テルはあやのとメールしている。
テルのメル友の数は、数百人。
誰とでも親しくなれるテルだからこそ、壱の助手に向いているのだ。
探偵よりも顔が広く、コミュニケーション能力において優秀な人物。
でも、テルはテルで、壱を自分よりも優れていると思っている。
能力でも、人格でも、彼の右に出る者は、一人としていないのではないかと思うほどに。
それでも、嫌いだ。
壱といると、ストレスがたまる。
自分の汚い部分が見えてきて、嫌になる。
尊敬に値する同学年の大親友でも、嫌なところは数知れない。
壱がテルの嫌なところを口にしないところなんか、特に嫌いだ。
頭のいい人間なんていうのは、他人を見下して憚らない人間のことだと、ずっと思ってきたから。
照三という名前をつけた、自分の両親がそうだった。
いつも大親友の壱と自分のことを比較されて、罵られてきた。
母親と自分を比べられて、ぶたれてきた。
父親と自分を比べられて、殴られてきた。
いくら勉強しても、成績が上がらない。
どうしても壱みたいに満点を取れない。ついていけない。
赤点は取らないが、優秀な成績を収められない。
けど、壱を頼らない。頼りたくない。




