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団子食べたい  作者: 社容尊悟
2本目
25/65

無類の団子好きを理解してくれる仲間が増えた

 壱はニコッと笑う。

「喜んでもらえたなら、よかった」

 あやのは恥ずかしそうに口元に拳を当ててくわえた。

「団子山くんって、思っていた通りの人で、とてもいい人なんですね」

(……癖?)


「明るくて運動神経もよくて、勉強もできて、先生たちからも一目置かれてるって聞いたんですけど……本当にその通りで、びっくりしました。何で彼女いないんですか?」

「えーっと……俺は無類の団子好きで……」

 あまりのべた褒めに、壱は少々気恥ずかしくなる。

 羞恥心で顔から火が出そうだ。

 その無類の団子好きが病的で、狂っているから周りの人間に理解されない。

 思春期の少年少女からすれば、異常な人には近づきたくないと思うのがふつうだろう。

 でも、あやのは違った。


「それの何がいけないんでしょうね? いいじゃないですか。好きなものを好きと言って……何がいけないんでしょうか。人に害を与えるようなものじゃないのに。みんな酷い」

 あやのだけじゃない。

 昔からずっと友達をやっているテルもそうだ。

 壱の性格を理解し、壱の団子好きを認めてくれている。

 壱は、理解者が増えたみたいで嬉しくなった。

 壱の頬が、自然と緩む。


「私は団子山くんの団子好き、いいと思います!」

「そ、そう……かな。ありがとう」

「というわけで、潜入捜査お願いします!」

 熱の篭った瞳。

 がしっと手を掴まれて、壱はあやののペースに流されそうになる。

「警察じゃないって。俺はあくまで中学生探偵。危険なことはできるだけしないから」

「あの、それから……私も一緒についていきたいんですけど……」

「うぇええ!?」




 午前の授業が終わり、一息をつく。

 午後の授業は眠い時間帯なのに開幕体育だ。

「……春日井さん、俺には手に負えない……」

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