表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
団子食べたい  作者: 社容尊悟
1本目

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
20/65

団子の次に好きなもの

「昔は男尊女卑だったんだから、今はそうでもいいじゃないの」

 母親の言い分はわかる気もするが、壱たち現代人が昔を生きたわけではないので少しお門違いな意見かとも思う。

 昔と今とを比べるのはよくても、それをさも自分の意見にするのは違うのではないか、と。

 今のことは、今のことで語って欲しい。

 時代違いだ。

 まず、昔の人物と今の人物の、物差しが違うのだから。


(こういう、一見関係ありげに思えて全く関係のないことを引き合いに出すのは、母さんに限った話じゃない……。まあ、女の人が多いんだけどな……)

 男女平等が難しいので、どちらかを優先させるしかないのだが。

 二子は理解できずに、しょんぼりしていた。

 口を尖らせている。

「むつかしくて、わかんない……」

「ごめんね、二子。二子はもうちょっと大きくなってからね」

 母親が二子の頭を撫でて、優しく言い聞かせる。

 説明を放棄するのはよくない。

 壱は二子に説明する。


「二子。要するにな、母さんと二子が俺と父さんより上ってことだよ。ふつうはさ、一家の大黒柱として会社で働いてる父親が偉い立場にいるもんなんだけど、母さんからしたら、女っていう性別そのものが偉いんだって。男は女の下にいるものって考え。俺は認めないけどな」

 壱の説明で、二子は目を輝かせた。

 得心したようだ。

「現に、壱は私に頭が上がらないじゃないの」

「でもにーに、みんなのなかでいちばん、あたまがいい!」

「いや、俺はべつに頭がよくは……」


「壱、謙遜しないで。はらわたが煮えくり返るわ。母さんは壱と同じ歳のとき、成績悪かったんだからね。何でトンビから鷹が生まれるのかしら。あの人も、そんなに頭はよくないのに」

「勉強しなかったからなんじゃないか?」

「そうかしらねー。単純に元のスペックの問題だと思うけど……」

「スペックとか使う辺り、母さんもまだ若者って感じだな。パソコン使わないのに」

 そんな他愛もない会話をして、壱たちは晩飯にありつく。

 父親の帰りはいつも遅い。

 壱が眠ってからぐらいだ。

 母親はああ言っているが、父親が帰ってくるまで毎日起きている。

 壱は、そんな温かい家族が好きだ。

 もっとも、団子の次に……だが。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ