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団子食べたい  作者: 社容尊悟
1本目

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17/65

本物のテルはどれだ?

「何でそんなに性格いいかなー。これでモテないんだもんなー。おまえは」

 テルは頭を押さえて、ぶんぶんと首を振った。

「何でかはともかく……。俺は性格よくないからな? お前がよくわかってんだろ」

「いやいや。オレと比べてみろよ。おまえのが断然性格いいからな?」

「お前のほうが親しみやすいよな。お前の言うように、みんなの照三くんって感じだしさ」

「オレは演技に近いんじゃねーかなって思ってる、今のオレのこと」

「演技か……。本当のお前って、どのテル?」

 テルはけろっとした顔で、すっぱりと言い切った。

「わからん」


「うーん……。それが口田照三の性格なんじゃないか?」

「そうかな?」

「そうしとけばいいんじゃないか。たまーに暗くなったり、思い悩んだりするのはご愛嬌ってことで。ずっとポジティブなやついたら紹介してくれ。怖いわ」

「はは! マジだな!」

 テルは腹を抱えて笑った。

 声が裏返っている。

 いつものお調子者のテルに戻って、壱は安心した。

 きっと、彼が本物のテルだろう。

「……一件落着、だな」

「ありがとな壱」

「おう。それで……そのー、あのだな」

「ん?」

「団子パーティのこと。お前……」




「ただいまー」

 壱が玄関で言うと、母親が手をタオルで拭きながら出迎えた。

「おかえり、壱。って、どうしたの、その格好!」

 年若い母親の美しい顔が笑顔から、怒り顔へと変わっていく。

 壱はへらへらと笑って、咄嗟とっさに思いついた嘘をつく。

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