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花陽は賢い。
自分の可愛さを武器に、等価交換を持ちかけている。
年収、職業、外見、中身。
世の女子はそれらを吟味し、自分が一番幸福になれる相手を探している。
結婚が決まれば上がり、ではない。
そこからいつ子供を産むか、持ち家になるか。
一斉にまた競争が始まる。
「ふーん、結婚したらしたで、大変なんだねえ」
花陽が半ば呆れたように呟く。
「でしょ、くだらないけどそれが現実よ
」
「私達は相手のスペックで足引っ張り合いしてるからなー」
「イケメンの取り合い?」
「顔より年収だなー」
花陽のこういうハッキリしたとこ、とても好きだ。
自分の一生を捧げる相手だ、妥協とか卑下とか要らない。
それにしても、女性とはなんて生きづらくて、詰まらない生き物なんだろう。
男性もまた、学歴に職業、昇給昇進と張り合っているのだろうか。
「……会社に同じ職種だけど、格好いい子がいてね。その子早く昇進させろって上に食ってかかるんだよ」
「へえー結婚は捨ててる感じ?」
「プライベート全く知らないから分からないけど、見た目は美人だよ?」
「ふーん世界が違うなー」
私はなんで塩崎のこと、花陽に話したんだろ。
花陽も塩崎も、真逆を向いているようで、とても格好いい。
私はなんて中途半端なんだろう。
仕事に生きるでも、女として磨きをかけるでもなく。
人生とは、世の奥さんとはそういうもんかも知れないけれど。




