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「やー助かったよ塩崎、正直スカッとした」
「別に助けてません、ただ私自身が間違ってると思ったことを、間違ってると言ったまでです」
塩崎のクールな物言いに、野々村の笑みが引き攣る。
「正直意外だったよ、塩崎さんみたいな独身の方には、私達は煙たがられてると思ってたから」
塩崎氏の目がぎろりと、こちらを睨む。
「何故そう思うんですか」
「何故、って………」
塩崎が溜息を吐く。
「独身だ既婚だ、子持ちだ子無しだ、って線引きしてるはそちらじゃないですか」
「え」
「私、仕事残ってるんで。失礼」
我々は子供のお迎えの為、毎日定時上がりだが。
彼女らは当然残業がある。
私達の分のしわ寄せは、彼女たち独身の女性や総合職の男性に行く。
表面上は『いいよいいよ』と言ってくれているものの、内心良く思われてないのは馬鹿でも分かる。
「優しいんだか冷たいんだか分かんねえ塩崎」
「取りつく島が無いねえ……でも私、やっぱ彼女好き」
「変な奴」
「上等」
肩をばんばん叩きながら、我々は会社を出た。
「お子さん大丈夫だった?」
「もう熱は引いたし、パパも交代で休んでくれたから」
「大変だよね、野々村自身に感染らなくて良かったよ」
「本当だよー、手足口って大人のが症状重いらしいね??」




