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野々村が言いだすのを見計らったように、その話は降って湧いて出た。
「今年度の秋から、一般職の皆にも昇進試験を受けてもらう」
朝礼で発表があった後、野々村から聞いた。
会社の業績が上がり、来年度大量に雇用が見込まれることから、指導できるレベルまで引き上げるとは建前で。
どうも塩崎の件が上の耳に入ったらしく、女性も出世の機会がないと色々世間体がまずいとか何とか。
今流行りのコンプラってやつだ。
「塩崎さん良かったじゃん、辞めずに済むね」
「ところが塩崎レジュメ見て速攻苦情申し立てたらしいよ、昇進の階級が総合職と違うって」
「?そうなの?」
「相変わらず無頓着だな柚木…総合職と別体系で、給与の額も違えば最終的な肩書きもーー我々はどんだけ頑張っても課長止まりらしいよ」
課長でも不満か。流石塩崎。
「もういっそ総合職になれればいいのにね、私はやる気ないから今のままでいいのに」
「塩崎の耳に入ったら激怒されっぞ……」




