■3日目-3■
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■時間逆行魔法の代償1について。
対処法について。
この世界にいる魔法使いの誰かと、誓いを立てること。
魔法使いは現存で世界に1000人弱存在する。
魔法使いとの誓いはどのようなものでも良い。
重ければ一つ、軽ければ沢山必要とされる。
魔法使いとの誓いはこの世界に作用しており、
時間逆行した者の存在を世界に繋ぎ止めるとされている。
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魔法使いとの誓い・・・。
何か聞いた気がする。
この世界に来た時に、基本情報として。
確か・・・いや、ちゃんと本で読もう。
暁音は書庫の中を移動し、魔法使いについての本を見つけた。
そしてページを捲った。
魔法使いの誓いについての項目を見つけた。
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■魔法使いの誓いについて。
魔法使いが誓いを立てると、その誓いが重いほど魔力が増えるとされる。
誓いは対象がいてもいなくても良い。
しかし対象がいる場合の方が効果が強くなるとされる。
誓いを破ると何かを失うとされている。
失うものは誓いの重さによって違う。
命、魔力、信念、記憶、大切な思い出、身体的機能など。
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思い出した。
何を失うかは本人にも決められないと聞いた。
魔力を失う場合も、少しなのか。全てなのか。
記憶も。全てなのか。それとも一部分なのか。
誓いが本人にとってどれくらいの重さなのか。
その重さに匹敵するものを失う。
そう言う話だった。
あまり軽率に頼めるものではなかった。
まず代償1の発生条件で、当てはまるものは何だろうか。
暁音は先ほど読んだ「代償1が発生しやすい条件」を思い出した。
■1.時間逆行魔法を使用した術者と実際に時間逆行した者が同一の場合。
・・・これは暁音に該当しなかった。
スタラが魔法を使用し、スタラがこの時間逆行してこの時間に来た場合の話だ。
■2.時間逆行魔法を使用した術者と、実際に時間逆行した者が別の場合。
1より長く猶予があるが、時間逆行魔法を使用した術者と関わりすぎるとだめ。
スタラが必要最低限の話で終わらせた理由が分かった。
■3.変えたい未来を変えるまでに要する時間・・・
時間をかけすぎるとだめ。そんな話だった。
1は該当しない。
2はこれから気をつければ良い。
3は・・・なるべく早く解決しろ、と。そう言う話だった。
つまり、変えたい未来の直前で解決するより、もっと前に原因を取り除く方が代償1が発生しにくい、と言うことか。
最初からそのつもりだった。
そうする必要がより増えただけだった。
より切実になっただけだった。
少なくとも、代償1はいきなり来るわけではない。
段階的に進行する。最初の時点で気づけば問題ない。
暁音は、代償1のことは一旦置いておくことにした。
それ以外の選択肢を今は思いつかなかった。
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書庫で調べ物をしているだけで、夕食の時間になってしまった。
暁音は食堂へ移動した。
シエロとタルデが向かい合って食事をしていた。
少し離れたところでウォルクが食事をしていた。
ウォルクは「悪くない」という顔をしていた。
暁音はシエロの斜め向かい、タルデの隣に座った。
今日の夕食はタルデが担当したらしかった。
【凝ってはいないがまともな味付けの野菜スープ】と、【凝ってはいないがまともな味付けの炒飯】だった。
「お疲れ様。暁音さん。」
シエロが暁音に向かって言った。
タルデは自分の横に座った暁音をチラリと見て、「よ。」とだけ言った。
「お疲れ様。」
暁音はそう言って、【凝ってはいないがまともな味付けの野菜スープ】を飲んだ。
「え・・・美味しい。」
思わずそう言った。シンプルに美味しかった。
タルデがフン、と軽く鼻を鳴らした。
「これが普通だろ。前日と前々日が・・・」
そこまで言って口を噤んだ。少し顔を顰めていた。
【よく分からない煮込み】が相当嫌いらしかった。
「俺は昨日のも結構好きだけどね。もちろん、今日のも結構好きだよ。」
シエロがにこにこしながら言った。
「お、おい。まさか、あれと同じ評価なのか!?」
タルデが驚愕の表情でシエロを見ていた。
タルデの反応が面白くて、暁音は少し笑ってしまった。
そしてシエロを見た。タルデの反応に満足していそうだった。
今のところ操られているような気配はなかった。
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暁音は夕食を終えて部屋に戻った。
明日、カルマに時間逆行魔法によって時間を遡ったこと、そして今後シエロを操る術式について、相談しよう。
今日も夢を見るのだろうか。
今日、未来が変わるような行動をしたとは思えない。
ということは【元々辿った未来】の夢か、それに近い未来を夢で見ることになるのだろうか。
夢の中で、シエロを操る術式について、もっとヒントはないだろうか。
カルマの詠唱にヒントはないだろうか。
少しでも情報を得よう。
そう決めて、ベッドに入った。
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夢を見た。
吹雪の中だった。
カルマが呪文を詠唱し続けていた。
彼は無防備だった。青白く光っていた。
呪文の詠唱と防御は同時にできないようだった。
ユオがカルマと暁音の分の防御魔法を発動していた。
タルデは防御よりも攻撃が得意な魔法使いだった。
しかしシエロを直接攻撃することはできず、また、シエロよりは魔力が弱かった。
「タルデ、こいつを連れて行け!
今のシエロにはこいつの声も届かねぇ。
だったらこいつは邪魔だ!」
ユオが言った。
暁音はタルデに腕を引かれて走り出した。
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