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■8日目-7■

「で、話ってのはさ。まぁ、ちょっと気になることがあって・・・。」


食堂で昼食を食べながら、タルデが切り出した。任務帰りに買ったらしい、マスタードとケチャップの乗ったホットドックを食べている。


「今日の任務で、ちょっとでかい屋敷に行ってさ、そこの屋敷にある部屋の呪いを解いたりして・・・いや、その話はどうでも良いんだけどさ。とにかく、任務で行ったその屋敷に、壁が全面鏡張りの廊下があったんだよ。それで、その廊下を渡る時に、あいつ、一切壁の鏡を見ないんだよ。変だろ?」


タルデはホットドックを食べ終わり、暁音の前にあるパックからサンドイッチを勝手に取り、食べ始めた。


「ちょっと。勝手に食べないでよ。」


暁音はタルデの話を真剣に聞きながらも、軽く抗議した。しかし「どう見ても一人分の量じゃねぇんだから、良いじゃん。」とタルデは悪気なく言い、そのままサンドイッチを食べつつ話を続けた。


「でさ、ちょっと不思議に思ってあいつに聞いたら、なんか変に隠してるような感じでさ・・・。もしかしたら、あんたの見てるっていう【未来の夢】に関係あんのかなって。」


「鏡か・・・カルマに聞いてみようかな。」


「カルマは今日任務でいないぜ。明日聞け。」


「・・・そうだった。」


暁音は肝心な時に留守がちなカルマを少し恨めしく思ったが、カルマは全く悪くないので、軽くため息をつくだけで済ませた。


(明日、カルマにシエロが鏡を避けていることについて話してみよう。【このままいけば辿り着く未来】では、シエロとの戦闘シーンを見なくなったけど・・・。)


そう考えている暁音を見つつ、タルデはサンドイッチを更にもう一つ取って食べ始めた。


暁音はもう文句を言うのは諦めて、サンドイッチを食べているタルデをただ見ていることにした。タルデは暁音の視線など全く気にしていないようだった。


ーーーーーーーーーーーーーーー


(カルマに話す前に、少しは自分で調べることも出来るかもしれない。)


そう考えた暁音が、書庫に移動することをタルデに伝えると、「確かにな。」とタルデはあまり興味なさそうに言った。


しかし、暁音が書庫に移動し始めると、マイペースな速度で暁音の後をのんびりと着いてきた。タルデは自分たちで調べるより明日カルマに聞いた方が効率的だと考えているが、どうやら暇らしかった。


書庫の扉を開けると、今日もパラムが報告書と格闘していた。パラムの横の席に座っているルクスが、自分の本を読みながらも、横目でチラチラとパラムの報告書を確認していた。


「パラム、ルクス。お疲れ様。」


暁音が声をかけると、二人が顔を上げて、入り口付近に立っている暁音を見た。


「・・・・・・。」


いつものような返事がなく、パラムとルクスの目が不安げに揺れたのを、暁音は感じた。


「・・・・っ・・・あ、暁音さん!お疲れ様!」


パラムが一泊遅れつつも暁音に挨拶を返した。暁音の名前を呼んでいる時のパラムの顔は、どこかほっとしているように見えた。


ーーーーーーーーーーーーーーー

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