■7日目-1■
暁音は目を覚ました。
昨日の夜中、シエロと星を見ながら話をした。
今回見た夢はでも、シエロと話をしていた。
雪が降っていた。それは今までの夢と同じだった。
だけど今回は明確に何かが違ったと思う。
いや。まだ【私が元々辿った未来】から確実に変わったとは言えないのかもしれない。
つまり、今回の夢が5日目の夢の続きという可能性もある。
5日目の夢では、シエロは長く眠っていて、長く眠っているようだった。
あの後、シエロが起きて、私に今回の夢のような話をするだろうか。・・・ユオが死んだ後に?
やはり何か違和感を感じた。
確定ではないが、【元々辿った未来】からズレた可能性が高い。
今回の未来では、シエロは操られることにならないのだろうか。そしてユオは生きているのだろうか。
夢の中のシエロの目が、赤く光っていたことを思い出した。
あの場所にいる暁音は【暖炉の火が映った】と解釈していた気がする。
だけど今の暁音からすると、未来の夢1日目から3日目の、赤い目をしたシエロと被ってしまう。
・・・これで安心だとは言えないだろう。
それに、夢の中の談話室でのシエロは、何だか寂しそうに見えた気がする・・・。
メモに追記した。
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・私は時間を遡った。つまりタイムリープした。しかし辿った未来の記憶はない。
・私は夢で【このままいけば辿り着く未来】を見ることができる。
=何もしなければ多分、【元々の私が辿った未来】の夢を見るということ?
・私が夢を見始めたのは5日前の夜から。
=5日前のどこか(朝〜寝る前)の時点に私はタイムリープした?
・1日目の夢は、赤い目をしたシエロ、呪文を詠唱するカルマ、右腕のないユオ
・2日目の夢は、赤い目をしたシエロからの攻撃、タルデの声、ユオの防御魔法、呪文を詠唱するカルマ(シエロを操る術式を封印?)
・3日目の夢は、カルマの呪文の詠唱は時間がかかっていた、青白く光っていた、詠唱中は無防備(詠唱と防御は同時にできない?)、シエロに暁音の声は届かない
・4日目の夢で、私は安全な場所にいた。タルデが「術の解除には成功したはず」と言う、タルデもいる、シエロは眠っている、ユオは死んだ、3日目の続きなのか未来が変わったのかは不明
・5日目の夢。私は後悔しているだけ。何もしていない。シエロは長く眠っているようだ。
・6日目の夢。談話室。シエロは「1番になりたい、特別な存在になりたい。」と言った。もしかしたら【元々辿った未来】から分岐したかもしれない。
・シエロの状態で現在分かっているのは赤い目と、黒い炎の攻撃。
・シエロが操られる未来を変える。
・ユオが右腕を失う未来を変える。
→ユオが死ぬ未来を変える。
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うーん。カルマに相談するべきかな?
この状態は安全なのだろうか?
今回の夢のシエロの状態から、何か分かるかな・・・。
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暁音は部屋を出て、朝食を摂りに食堂へ向かった。
廊下の途中で任務帰りのユオに会った。
「あ、おはよう。」
「・・・はよ。・・・てか俺は任務明けで徹夜してんだけどな。飯食ったら寝る。」
ユオは欠伸を噛み殺していた。二人で食堂に向かった。
暁音が席に着くと、ユオは隣に座った。
「ねみ・・・」
パンをくわえたままぼんやりしていた。目が半開きになってきていた。そのまま寝落ちしそうだった。
「そういえば、昨夜の夢は、地続きじゃないと思うんだよね。」
暁音がスープを飲みながら言った。
「え。・・・ってことは俺、今回の夢では生きてんの?」
ユオの目が覚めたようだった。一口しか齧っていないパンを皿に置いた。
「いや、まだ確定したわけじゃないけど。今までの夢とは系統が違ったし、その確率が高いかも。」
暁音が言うと、ユオは小さく息を吐いた。
「そういうことは早く言えよな。で、どうなったんだ?なんで変わったんだ?やっぱ昨日シエロたちと街行ったからなのか?でも特にあそこで何かあったわけじゃねぇしな・・・」
暁音に矢継ぎ早に質問し始めた。
「うーん。なんか、夢の中でシエロの個人的な悩み?を聞いてしまってね。夢の話とはいえ、あれは【このままいけば辿り着く未来】だから。
プライバシー的にどうなんだろう・・・と今思い始めた。」
暁音が悩み始めると、ユオは微妙な顔をした。
「いや。言いたいことは分かるけど。・・・そんなこと言ってる場合じゃねぇから。俺としては。」
ユオは少し不機嫌そうだった。
「もちろんそれは分かってるんだけどね。でもさ、ユオが死ぬのを回避できそうな感じがしてきたし・・・楽観的すぎるかな?
とりあえず、カルマに共有したいから。ご飯食べ終わったらユオも着いてきて。」
ユオは暁音が「ユオが死ぬのを回避できそうな感じがしてきた」から余裕が出てきたのだと気づき、機嫌が直ったようだった。
そして残っていたパンを食べ始めた。




