■6日目-3■
シエロとタルデはこのまま外回りということで、解散になった。
暁音とユオはとりあえず宿舎の方角に向かって街を歩いた。
「で、ユオは任務ないの。」
「俺は夜から。・・・てかさ。夢はなんか変化あったか?」
「いや、特に新しい情報もないし、まだ【元々辿った未来】から離れてなさそうな気がする。」
「へぇ。・・・じゃ、夢では俺が死んだ後の未来が見えてんのか。」
暁音は黙った。それが答えだった。
「なんだよ。何黙ってんの。・・・俺が死んで悲しんでんだろ、夢の中では。」
ユオが茶化すように言った。500年も生きていれば、死にそうになることだってそこそこあった。
だが、自分が死んだ後の未来を見てる人間がいるのは何か奇妙な感じだった。
「まぁそうだね。悲しんでるねぇ、すごく。」
暁音も軽く返した。夢の中の自分を思い出した。まるで自分じゃないみたいだった。
「すごく。」と暁音が言った時、ユオの目が一瞬揺らいだ。
「・・・そ。」
茶化すのに飽きたのか、そういう気分じゃなくなったのか。ユオは少しの間黙ってしまった。
「つか、せっかくだしなんか見てかねぇの?菓子とか色々売ってるだろ、その辺に。」
ユオが思い直したようにまた話始めた。
暁音は焼菓子を買って帰ることにした。そして一つユオに渡した。
「甘。」
ユオは受け取ってすぐ焼菓子を口に入れ、感想を言った。
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夕食の時間、暁音が食堂に行くと、パラムとルクスが食事をしていた。
暁音はパラムの隣、ルクスの斜め向かいに座った。
今日は【大雑把な味の炒め物】と【大雑把な味のスープ】だった。
大雑把な味ではあるけど悪くなかった。何というか、男の料理って感じだった。
「今日のご飯、どう?自信作なんだー!結構上手くできてるでしょ。」
パラムがワクワクした顔で暁音とルクスに向かって言った。
「うん。こういうの、たまにすごく食べたくなるよ」
暁音が答えた。暁音はジャンクフードみたいなのも好きだった。
「パラムさんの味付け、なんていうか、男らしくて良いと思います。」
ルクスが魔法使いたち全員が思ってそうな感想を言った。
「え!?・・・褒めてるのそれ。」
パラムは心外そうな顔をしていた。
「はい。もちろん褒めてます。」
ルクスは真面目な顔で頷いた。本当に褒めてるつもりのようだった。
パラムは少し微妙な顔をしていたが、「もちろん褒めてる」と聞いて一応納得したようだった。
少し離れた席に、【大雑把な味の炒め物】を機嫌良さそうに食べているウォルクがいた。
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暁音は夕食を終えて部屋に戻った。
今日の【このままいけば辿り着く未来】は変化しているだろうか。
シエロと、タルデとユオと街に行き食事はした。
だけど何か変わったかと言われると、そうは思えなかった。
(また、あの暗い部屋の続きだったら嫌だな。どうすれば変えられるの良いんだろう。)
暁音はベッドに入ったものの眠れなかった。
今日のテラス席からの景色を思い出した。雲ひとつない晴天だった。夜にはよく星が見える気がしていた。
(そういえば、夜の屋上って行ったことないな・・・)
暁音は眠れなすぎて、何となく屋上に向かうことにした。
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階段を登り、屋上へ繋がる扉を開けた。
星空が視界いっぱいに飛び込んできた。
「・・・暁音さん?」
暁音が目線を上から戻すと、そこにシエロがいた。
金色の髪が、月の光を受けて光っていた。
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