表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『追放された掃除屋の俺、全自動の「洗浄結界」を張ったら聖域が爆誕した。〜ボロボロの女騎士を洗ったら神話級の英雄に覚醒したんだが、俺はただの清掃員なんだが?〜』  作者: 志喜  陽斗
第5章:世界のシミ・根源的洗浄編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

90/100

第90話:清掃屋の意地。――宇宙最強の「中和剤」をぶっ放せ!

「消毒天使」アルファの背負う四本のアームが、高速で回転を始める。彼女の計算では、リトのような「現地の清掃員」に自分たちの消毒が阻まれることは、確率的にゼロであった。そのイレギュラーを排除するため、彼女は自身のコアに直結した最終兵器を展開する。

「……対象を『頑固な汚れ』と再定義。……。……。……。……。……文明ごとの強制消去モードへ移行します。……。……。……【宇宙防疫:ファイナル・サニタイズ(最終滅菌)】!!」

 アルファを中心に、空間が「真っ白な立方体」に切り取られていく。その範囲内にいるものは、魂も、記憶も、因果さえも、すべてが「無」に書き換えられる。天界の端から、世界がパラパラと文字通り消滅し始めた。

「リト様、逃げてください! あれに触れたら、存在そのものがなかったことにされてしまいますわ!」

 アルテミスが叫び、魔王城のオーナーとなったゼノンも「流石にこれは、私の神格でも防げん……!」と戦慄する。

 しかし、リトは動かない。どころか、彼はその「消滅の境界線」に、わざと指先を触れさせた。

「……。……。……。……。……。……なるほどね。……。……。……。……。……これ、『消してる』んじゃなくて、……『強引に真っ白なインクで塗りつぶしてる』だけなんだね」

「……何ですって?」

 アルファの表情が凍りつく。リトの指先は、白く染まりながらも、その奥にある「元の色」を必死に探り当てようとしていた。

「……。……。……。……。……。……。……。……掃除のプロはね、……。……。……塗りつぶされた壁を見ても、……。……。……その下に何があるか、……分かるんだよ。……。……。……。……。……。……。……。……アルファさん。……。……。……君が隠そうとしている『汚れ(生命)』は、……。……。……。……。……。……。……こんな薄っぺらな白じゃ、……消えやしないんだ!」

 リトは、自身の心臓――魔力の根源を、手に持った雑巾にすべて注ぎ込んだ。

 そこに、彼がこれまで救ってきたすべての人々の「感謝の輝き」が共鳴する。

 魔王城の黄ばみ、運命の毛玉、根源の汚物……それらを「綺麗にした」という確かな事実が、リトの背後に巨大な「黄金の清掃員」の幻影を作り出した。

「【清掃最終奥義:銀河・概念・一掃ギャラクシー・オール・クリア】!!!」

 リトが雑巾を全力で振り抜いた。

 その瞬間、アルファが展開していた「真っ白な立方体」が、まるで古いポスターが剥がれるように、ベリベリと音を立てて剥がれ落ちた。

 中から現れたのは、消毒される前よりもさらに輝きを増した、世界の真の姿。

「……。……。……。……なっ……!? ……。……。……。……私の最終滅菌が、……ただの『雑巾がけ』で、……剥がされるなんて……!? ……。……。……。……。……計算が、……計算が合わないわ!!」

「……。……。……。……。……。……。……当たり前だよ。……。……。……。……。……。……。……。……。……掃除にはね、……。……。……。……。……。……。……。……。……。……数式じゃ測れない『真心』が必要なんだから」

 リトの一撃が、アルファの防護服を粉砕し、彼女の機械的な四肢をバラバラに分解した。

 爆風と共に、アルファは空の彼方へと吹き飛ばされていく。

「……。……。……。……。……。……。……。……覚えておきなさい、掃除屋……。……。……。……。……。……宇宙には、……私以上の『消毒官』が、……まだ……いくらでも……」

 その捨て台詞と共に、宇宙の亀裂が閉じていった。

 天界には、再び静寂が戻る。しかし、それは以前の「怠慢な静寂」でも、「消毒された無の静寂」でもない。

 リトが丹精込めて磨き上げた、活気に満ちた「清潔な静寂」だった。

「……。……。……ふぅ。……。……。……。……。……。……終わったね。……。……。……。……。……。……。……みんな、お疲れ様」

 リトはエプロンを外し、汗を拭った。

 だが、彼の仲間たちは知っていた。

 アルファが残した言葉。そして、世界がこれほどまでに「綺麗」になった今、……次なる戦いの場は、もはやこの地上でも天界でもないことを。

「……。……。……。……リト様。……。……。……。……。……。……。……。……。……。……次は、……。……。……。……。……『宇宙の掃除』に、行きますか?」

 アルテミスの問いに、リトは新品の雑巾を肩にかけ、不敵に微笑んだ。

「……。……。……。……。……。……。……もちろん。……。……。……。……。……。……宇宙が僕を呼んでる気がするからね」

 物語はついに、最終編――「新世界ランドリー編」へと突入する。

 掃除屋リトの伝説は、星々の汚れを拭き取るために、銀河へと羽ばたこうとしていた。


面白いと思ったら⭐︎評価やブクマをお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ