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『追放された掃除屋の俺、全自動の「洗浄結界」を張ったら聖域が爆誕した。〜ボロボロの女騎士を洗ったら神話級の英雄に覚醒したんだが、俺はただの清掃員なんだが?〜』  作者: 志喜  陽斗
第4章:魔王城・大掃除遠征編

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第75話:天界からの「クレーム」。――「綺麗にしすぎだ、下界の掃除屋!」。

魔王城が世界一クリーンな観光スポットになり、人々が温泉を求めて魔王領に集まり始めた頃。

 晴れ渡った空が、突然、パリンとガラスが割れるような音を立てて裂けた。

「……何事ですわ!? 私たちの『ピカピカ・リゾート』の営業を妨害する不届き者は!」

 ルクレツィアが空を見上げて叫ぶ。

 空の裂け目から降りてきたのは、まばゆい光を放つ軍勢。……しかし、リトはその光の裏側に隠された「不自然さ」に、即座に眉をひそめた。

「……みんな、注意して。……あの天使たちの羽、光ってるけど……あれ、『光の粉』を振りかけて汚れをごまかしてるだけだよ。……いわゆる『芳香剤で悪臭を誤魔化してる』状態だね」

「な、何だと……!? 神聖なる天界の使いに向かって、なんという無礼を!」

 先頭に立つ上位天使――『審判のウリエル』が、憤慨した様子で叫ぶ。

 彼の羽根からは、キラキラとした金粉が舞っている。しかし、リトには見える。その金粉の下にある、数万年分の「神々のサボり」が生んだ、黒ずんだ皮脂汚れが。

「お前が下界を……特にこの魔王領を綺麗にしすぎたせいで、天界と下界の『コントラスト(明暗)』が崩れてしまったのだ! 下界がこんなにピカピカだと、我ら天界の『少しばかりの汚れ』が目立ってしまうではないか!」

「……え。それ、僕のせいなの?」

「そうだ! 掃除を止めろ! さもなくば、神の名において、この地に『神罰という名の不潔(概念的なゴミ)』を再投下する!」

 天界の言い分は、あまりにも勝手なものだった。自分たちの掃除が面倒だから、下界を適度に汚しておけというのだ。

「……。……なるほどね。……神様たちが、一番の『汚部屋の住人』だったわけだ」

 リトの目が、かつてないほど冷たく、鋭い光を帯びる。

 彼はゆっくりと、腰に下げた「次元をも拭き取る雑巾」を握り直した。

「アルテミスさん、魔王様オーナー。……。……天界の『大掃除』、……受けようか。……神様たちの、その『見せかけの光』の下にある黒ずみを、全部漂白ホワイトニングしてあげるよ」

 物語はついに、地上を越え、天界の大掃除へと突入する。

 リトの「清掃無双」は、ついに神々をも震え上がらせる領域へと達したのだ。


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