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『追放された掃除屋の俺、全自動の「洗浄結界」を張ったら聖域が爆誕した。〜ボロボロの女騎士を洗ったら神話級の英雄に覚醒したんだが、俺はただの清掃員なんだが?〜』  作者: 志喜  陽斗
第4章:魔王城・大掃除遠征編

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第72話:ついに御対面。魔王の「絶望」の正体は、自律神経の乱れ!?

四天王をすべて「浄化」し、魔王城を完璧な温泉旅館へと作り変えたリト。残るはただ一人、この城の主である魔王その人であった。

 最上階の『玉座の間』。扉を開けた先に待っていたのは、漆黒の玉座に座り、禍々しいオーラを放つ魔王……ではなく。

 山積みになったピザの箱(のような魔界のジャンクフード)と、脱ぎ散らかされたマント、そして何日も洗っていないのかベタベタの髪を振り乱し、目にひどいクマを作った「引きこもりの青年」だった。

「……く、来るな……。……私の『絶望』に触れれば、お前もこの……底なしの怠惰に飲み込まれるぞ……」

 魔王の周囲に渦巻く黒い霧。それは世界を滅ぼす魔力……ではなく、換気が悪く、掃除が行き届いていない部屋特有の『重たい淀み』であった。

「リト様……。これが魔王、ですか? ……なんだか、私が想像していた『世界の敵』とは、だいぶ様子が違いますわ」

 アルテミスが呆然と呟く。

「……うん。……魔王様、君、これ『絶望』じゃないよ。……ただの『深刻なセルフネグレクト』と、不摂生による『自律神経の乱れ』だね」

 リトは、魔王が手に持っていた不潔なカップ(千年以上洗われていない呪いの杯)を取り上げ、中身をゴミ箱へ捨てた。

「……何をする! その杯には、私が千年間注ぎ続けた『負の感情』が――」

「茶渋とカビが層になってるだけだよ。……魔王様。君が世界を滅ぼしたいなんて思ってるのは、ただ『部屋が汚すぎて心が沈んでる』だけ。……まずは、そのベタベタの髪を洗って、温泉に入ろうか」

「ふ、ふざけるな! 私は魔王だぞ! 全知全能の破壊神が、風呂になど――」

「問答無用。……みんな、捕まえて。……これから『魔王様・全身まるごと・徹底洗浄フルコース』を始めるよ!」

「「「はいっ、リト様!!」」」

 ヒロインたちが一斉に魔王に飛びかかる。

 世界を揺るがす最終決戦の火蓋は――石鹸の香りと共に切って落とされた。


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