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『追放された掃除屋の俺、全自動の「洗浄結界」を張ったら聖域が爆誕した。〜ボロボロの女騎士を洗ったら神話級の英雄に覚醒したんだが、俺はただの清掃員なんだが?〜』  作者: 志喜  陽斗
第3章:魔海浄化と人魚の涙編

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第59話:魔海編・最終決戦。不法投棄された「神の粗大ゴミ」を回収せよ!

次元の窓を磨き上げ、管理天使ザリエルを「漂白浄化」したリト。しかし、視界が極限までクリアになったことで、この世界の「最悪のバグ」が露呈してしまった。

 磨き抜かれた空の向こう側――天界と下界の境界にある『次元の掃き溜め』。そこには、神々が数万年の歴史の中で「面倒だから」と投げ捨ててきた、巨大なガラクタの山がそびえ立っていた。

「……ひどい。ひどすぎるよ、これ。……折れた神の槍、ひび割れた運命の歯車、それに……あれは、賞味期限が切れた『神酒アンブロシア』の樽かな」

 リトが指差す先、空の割れ目から漏れ出しているのは、物理的なゴミだけではなかった。神々の「飽き」や「怠慢」が結晶化した、概念的な粗大ゴミ――『神の廃棄物』である。

 それらは強烈な悪臭(精神的な腐敗臭)を放ちながら、リトがせっかく綺麗にした魔海へと、一滴、また一滴と「黒い雫」を落としていた。

「リト様、あれは……『神罰』よりもタチが悪いですわ! 触れれば存在の定義がバグり、自分自身が『ただのゴミ』に書き換えられてしまう……呪われた産業廃棄物です!」

 エルナが膝を震わせる。聖女の直感が、あれは人間が触れていいものではないと警告していた。だが、リトの瞳に宿るのは、恐怖ではなく、不摂生な神々に対する「激しい憤り」だった。

「……神様だろうと、何だろうと。……自分の出したゴミを、誰かの庭(世界)に捨てるなんて、掃除屋として絶対に許せない。……アルテミスさん、クラちゃん。……今から、あの大掃除(不法投棄回収)を始めるよ」

「仰せのままに、リト様! 私の聖剣で、ゴミの山を『分別しやすいサイズ』に叩き切って差し上げましょう!」

「俺も協力するぜ! この触手で、空のゴミを一箇所に残らずかき集めてやる!」

 リトは、ベヒモスの全エネルギーを「吸引モード」へと転換した。さらに、ザリエルが浄化された際に放った『純白の羽根』を触媒にして、世界最大の「吸着シート」を作り出す。

「【清掃魔導:次元・一括・粗大ゴミ回収コズミック・ダスト・コレクター】!!」

 空に向かって放たれたのは、光の奔流ではなく、凄まじい「負の圧」だった。

 空の割れ目に詰まっていた神々のゴミが、リトの魔力に引き寄せられ、次々とベヒモスの特殊コンテナへと吸い込まれていく。

 しかし、そのゴミの山の中から、廃棄された「神の意思」が巨大な怪物――『廃神はいしんの巨兵』となって立ち上がった。

「……捨てられた……。……忘れられた……。……ならば、この世のすべてを……我らと同じ『ゴミ』にしてくれる……!」

「……捨てられたからって、腐ってちゃダメだよ。……君たちも、磨けばまだ『資源』として使えるんだから!」

 リトは、ゴミの巨人に向かって、自慢の雑巾を握りしめた。

 それは、絶望を希望へと、廃棄物を宝物へと変える、世界で最も勇敢な「清掃」の始まりだった。

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