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『追放された掃除屋の俺、全自動の「洗浄結界」を張ったら聖域が爆誕した。〜ボロボロの女騎士を洗ったら神話級の英雄に覚醒したんだが、俺はただの清掃員なんだが?〜』  作者: 志喜  陽斗
第3章:魔海浄化と人魚の涙編

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第35話:海がクリスタルに!? リトの「海域全体・漂白魔法」。

古代魔導戦艦『ベヒモス』を、わずか数分で「ピカピカの旗艦」に洗い上げてしまったリト。

 彼は現在、艦のコントロールルームで、古代の魔導パネルをキュッキュと磨いていた。

「……うん、感度バッチリ。この船の『魔力散布ノズル』を使えば、海域全体に洗浄液を届かせることができるよ」

 リトが操作盤を叩くと、戦艦の外側に装備された数千の砲門(本来は魔導レーザーを放つもの)から、一斉に青白い液体が噴射された。

 それはリトが調合した、海水と魔力を融合させた「超広域・除菌コーティング剤」。

 ズォォォォォォォォォォン……!

 海底から水面に向かって、光の帯が何本も立ち昇る。

 それまで暗く淀んでいた海が、下から順番に「透き通っていく」という、天地を覆すようなスペクタクルが展開された。

 水面では、港町アズールの人々がその光景を目撃していた。

「おい、見ろ! 泥のようだった海が……光っているぞ!」

「魚だ! 絶滅したはずの銀鱗魚が、跳ねている!」

 海域全体の汚泥が分解され、砂に眠っていた酸素が供給されたことで、海は一気に活力を取り戻した。

 そして仕上げに、リトが『ベヒモス』の全出力を「洗浄の共鳴」に回した。

「【清掃最終奥義:クリスタル・オーシャン・ブリーチ】!!」

 バァァァァァァァン!! と、視界が真っ白に染まる。

 光が収まった後、そこにあったのは――。

 水平線の彼方まで、宝石のサファイアを溶かしたかのような、圧倒的な透明度の海。

 波はシャンパングラスの中の泡のように繊細で、海風は最高級の香水よりも甘く、清々しい。

「……これが、リトさんの掃除した海」

 人魚のセリナが、水面で涙を流した。

 彼女たちの故郷は、今、神話の時代すら超える「究極の清浄」を手に入れたのだ。

「あ、でもセリナさん。……海底の岩場に、まだ少しだけ『頑固なぬめり』が残ってるんだ。……次は、そこをブラシでこすりに行こう」

「リト様! その作業、私が引き受けます! 人魚の皆さんと一緒に、リト様の愛を……いえ、洗剤を塗り込んでまいります!」

 エルナが、いつの間にか自作した「潜水用メイド服」に着替えてやる気を見せる。

 リトの掃除によって、海は「死の場所」から「世界最高のスパリゾート」へと変貌しつつあった。

 だが、そのあまりに眩すぎる輝きが、深海に眠る「別の巨大な汚れ」を呼び覚ましてしまうことを、一行はまだ知らない。

「……ムニャムニャ。……誰だ、俺の頭をスクラブ洗顔してる奴は……?」

 海底のさらに下、海溝の底で。

 山一つ分ほどもある巨大な「タコのような何か」が、寝ぼけ眼をこすりながら、リトの洗浄波動に反応し始めていた。

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