2/29
きみの寒さをぼくは知りたくなかった
あれから随分経つけど
ときどきフラッシュバックする
残酷な物語
ぼくは耳を塞いでいた
きみのことを
忘れてしまいたかった
なぜなら
きみの寒さをぼくは知りたくなかった
考えないようにするために
ぼくの中から何かを抜いた
思考は浅いところでいつもストップできた
あなたを愛することに隠れていた
きみに愛されることから逃げていた
あなたを愛してると認めれば
きみに愛されてるを拒めるようで
ちがうのは知っていて
消せない想いを
ぼくはどうやって誤魔化していたんだろう
あれから随分経つけど
ときどきフラッシュバックする
パンケーキが焼き上がるまで約二十分
笑い話にするにはまだとても早すぎる