決闘と2人の熱
放課後になり俺はロランとアレクシアの案内で決闘場に向かっていた。
「巻き込んでしまって申し訳ありません」
アレクシアが凹んだ様子でそう言ってきたが
「別にいいですよ、それに俺も戦いたかったので」
「ですが…」
「男がこう言ってるのです、姫様は俺に守られてください」
「……はい//」
俺がウィンクしながら言うと彼女は顔を赤く染め俯いてしまった。
(あれやっぱり性に合ってなかったかな、まあええか)
「……」
なんかロランにジト目で見られるんだけどなんだろうか?
「ついたぞ」
「ありがとう」
そして闘技場内に入るとそこには大勢の観客とライドがいた。
「フハハハ、どうだ貴様はここで負けて恥をかくのだ」
「随分と集めたんだな、さあやろう」
「ちょっと待て私は優しい、私は素手でやる」
「いいのかハンデなんか与えて」
「ああ、私が負けるなどありえない」
「ふう〜ん、ならありがたくもらおう」
俺は正眼に構えると心が鎮まり思考がクリアになり視野が広まる。
(もう意識せずに出来るようになったな)
「では参る」
俺がゆるりと飛び出し懐に潜り込んだ。
「なっ!」
(早い!!いや違う技か!)
「ほいっと」
抜刀、それは木刀ながら奴の皮膚を斬り裂いた。
「な!」
(魔力強化している私の皮膚を木刀で斬っただと)
「これあげる」
俺は木刀を思っきしぶん投げる。それは彼の意表を突き回避行動が大きくなる。
そこに向かって爆速で走るが彼が魔法を出してきた。
「火炎放射〈フレイムスロワー〉」
がそれを俺は拳に魔力を集中する。
(点ではなく面で一気に押し返す感じで)
「おりゃー」
ブオン
巨大な鉄球が通り抜けたような音がした後炎が全て霧散、しかもその風圧がライドを叩く
「グボォ」
「えーい」
そして中段で突き
「KOだな」
こうして決闘は俺の圧勝に終わった。
ーーー
ロラン視点
(すげえ、俺でも勝てねえ奴をいとも簡単に)
俺は入学式の時ライドに声をかけられ困っている様子の王女様(後で知った)を助けたんだ。その時は俺の方が圧倒的に強くそれを察したのか奴もあっさりと引き下がりここ2ヶ月くらいは何もなかったが、昨日ライドが序列3位になったと聞いて本当に驚きそして怖くなった。明日奴が来た時彼女を守れるのかそして俺に目をつけられないか。でもあいつはあっさりと奴を撃退した。俺はこれでも序列2位だ、その俺が怯えた相手をぶっ倒すなんてスゲエ…いや凄えどころじゃねえくらいスゲエ。俺もあいつ、コウガみたいに成れりてえ…
ーーー
アレクシア視点
(凄い、上級生の序列3位を相手にこんなに圧倒的な勝利を収めれるなんて)
彼との最初の出会いは私が誘拐された時、あの時の彼は王子様に見えた。私は優秀で何しても大体上位の成績を取れてしまう。だからなのか自立しきった私より2歳下の妹に両親は甘かった。妹は好きだ、目に入れても痛くなしもちろん両親も私を愛してくれているのは分かっている。でも一度だけわざといつもより低い点を取った時に一瞬目に映った落胆の感情が私の心に深いダメージを与えた。それを打ち消す為に色んな事に挑戦して結果を残した。すると両親も妹も喜んでくれたからそれをずっと維持しようとした、そうしないと私の価値がなくなってしまう気がした。だから貴方に守られた時とても興奮して嬉しかった。今まで守る側だった私を守ってくれるのでは、彼がいたら私に対する期待が薄れ褒められやすくなるのではないかと思ったから。
その次の日、お父様と魔法管理局長の方とのお話の場に同席した。優秀な人を国はどう囲い込むのかの判断テストをしたかったのだろう。そして一番将来有望だと渡された紙を見た瞬間私に電撃が奔った。この人が私を助けてくれた人だと、女としての強い男に守られたいという本能が疼いたのが分かった。その後の事はあまり覚えていないけど早く、早く会いたいという気持ちがずっと燃え盛っていたのを覚えている。そして今日の出来事でもうダメだった、完全にとどめを刺されてしまった。今まで感じた事のない感情が溢れてしまう。この感情の名前は私は知っている、恋だ。でも彼は優秀他の女の子も放っては置かない、そうなった時私に価値がないと彼に置いて行かれてしまうそれだけは嫌だ。それに私は期待され過ぎた人の気持ちが分かる、だから私だけでも彼の孤独を癒せれる人物になりたいその為には私の中にある才能を余す事なく発揮する。
これは将来の王の魅力にやられた初めての人物、彼の覇道は止まる事を知らない。




