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第92話 「選択の重さ」

 拠点に戻る。


 空気は、落ち着いている。


 だが。


 軽くはない。


 全員が分かっている。


 “見えてしまった”。


 境界。


 敵の領域。


 そして。


 越えられない現実。


「……どうする」


 蓮斗が言う。


 短く。


 だが。


 重い。


 悠真は答えない。


 考えている。


 その間。


 白峰 蓮が口を開く。


「選択肢は三つ」


 指を立てる。


「一つ」


「現状維持」


「守り続ける」


 安全。


 だが。


 消耗する。


「二つ」


「強行突破」


「境界を越える」


 リスクが高い。


 だが。


 情報は取れる。


「三つ」


「範囲拡張」


「安全圏を広げる」


 時間がかかる。


 だが。


 安定する。


 その三つ。


 どれも。


 正解じゃない。


「……悩むな」


 蓮斗が言う。


「どれもきつい」


 その通りだった。


 その時。


「……でも」


 小さな声。


 美月。


 全員が見る。


「……増やすしかないと思う」


 静かに言う。


「守れる場所」


「少しずつ」


 言葉は弱い。


 でも。


 芯はある。


「……外、怖い」


 正直に言う。


「でも」


「このままも怖い」


 その言葉。


 誰も否定できない。


 その時。


「……理にかなっている」


 白峰 蓮が言う。


「範囲拡張」


「リスクは低い」


「時間はかかるが」


「最も現実的」


 蓮斗が頭をかく。


「……地味だな」


 だが。


 否定しない。


 分かっている。


 それが一番安全だと。


 その時。


「……それでいい」


 悠真が言う。


 決めた。


「少しずつ広げる」


「無理はしない」


「でも止まらない」


 その方針。


 全員が理解する。


 そして。


 黒崎 恒一が言う。


「それが“守る”だ」


 短く。


 だが。


 核心。


「急げば崩れる」


「積めば残る」


 その言葉。


 重い。


 だが。


 確か。


 その時。


「ぴー!」


 ぴーちゃんが言う。


「それなら回復届く範囲増やせる!」


 重要な要素。


 全員が頷く。


 成立する。


 この作戦。


 その時。


 蒼月が小さく言う。


「……それでいいと思う」


 短く。


 だが。


 実感がある。


「焦ったら、終わる」


 その一言。


 重みが違う。


 経験者。


 崩壊を見た側。


 だからこそ。


 響く。


 悠真は頷く。


「……じゃあ決まりだな」


 方針。


 確定。


 だが。


 それは。


 楽な道じゃない。


 少しずつ。


 確実に。


 進む道。


 その分。


 時間がかかる。


 その分。


 危険も残る。


 それでも。


 選んだ。


 この道を。


 守るために、進む。


 それが。


 今の答えだった。



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