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第409話「グラディオスの確信」
早朝。
ロシア管区、凍りついた都市の跡。
グラディオスは、雪の中に突き立てられた巨大な大剣の柄に手を置いていた。
彼の視線の先では、世界の進行順において終盤の象徴である、巨大な隔離装置の露出部が、凍土を引き裂くようにしてそびえ立っていた。
小波の振動は、この極寒の地にも確かに届いていた。
「均衡者よ、その程度の小細工で世界が維持できると思っているのか」
グラディオスの声は、吹雪の音を切り裂くほどに重かった。
彼は独自の思想で世界を守ろうとしている。
魔王が支配者ではなく、世界維持システムの管理者であることを、彼はすでに確信していた。
だからこそ、生ぬるい維持ではなく、すべての管理者を己の力で統治する絶対的な王座を求めていた。
「思想が違う」
グラディオスは大剣を引き抜いた。
雪煙が舞い上がる。
「お前が人間側にとどまり、征服を拒むというのなら、私はすべての絶望をその身に引き受け、新しい管理の神となる」
彼の背後に漂う「静かな圧」が、周囲の空間を歪めるように広がっていった。
中盤最大の壁が、その歩みを次の侵食段階へと進めようとしていた。




