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ダンジョンのある世界で生きる  作者: 竜太郎


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407/451

第407話「東京の焦燥」

深夜。

東京、神城勢力本部の作戦室。


大型モニターに映し出された全国の世界断面データが、微かに波打っていた。


「この小波は何だ」

幹部が、観測員を厳しく問い詰めた。

「群馬での数値の変動と完全に同期している。やはり、あの拠点がシステムの制御権を握っているのではないか」


彼らにとって、この連動性は恐怖でしかなかった。

自分たちがどれだけ兵力を集め、国家侵食のステップを食い止めようとしても、すべての鍵は群馬の片田舎にいる一人の青年の手のひらにある。


「黒崎恒一からは、こちらの要求に対する返答はありません」

秘書が冷淡に告げる。


「あの老い損ないが……」

幹部が机を叩いた。

「世界を加速させろ。強敵を連続消費してでも、我が管区の深部反応を強制的に上昇させる。群馬の制御を上回る出力を叩き出すのだ」


主人公が万能化を拒否し、支配を避けているのに対し、東京の人間たちはその万能の力を自ら掴み取ろうとしていた。

世界は彼らの意志に関係なく動いている。

その焦燥の火が、東京の夜を静かに浸食し始めていた。

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