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ダンジョンのある世界で生きる  作者: 竜太郎


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349/451

第349話「地下で見たもの」

夜。

地下トンネル。


悠真たちは進み続けていた。レールを歩いて一時間以上経過している。


懐中電灯の光の中に、変化が見えてきた。壁の色が変わっている。コンクリートの灰色から、青みがかった色へ。わずかに発光しているように見えた。


蓮斗が壁を触る。

「温かい」

短く言う。

「地上より少し温かい」


玲奈が止まる。目を閉じる。長い沈黙。

「……ここだ」

小さい声。

「深部に一番近い場所だ」


白峰蓮が懐中電灯で壁を丁寧に照らす。発光は微弱だが確実にある。記録紙に書く。

「侵食と同じ原理かもしれない。ただし方向が違う。侵食は外へ広がろうとする。これは逆に、内側へ向かってる」


悠真が壁に手を当てる。温かい。確かに。そして、何かが伝わってくるような感覚がある。言葉ではない。感情でもない。ただ、何か大きなものがすぐそこにいるような。


ぴーちゃんが悠真の肩でじっとしている。

「挨拶してる」

小さい声。

「こっちに気づいてる」


全員が壁を見た。

壁は静かに光を放ち続けていた。

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