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第343話「蓮斗が先に入る」
午後。
地下区画の入口。
四人が集まっていた。悠真、蓮斗、白峰蓮、玲奈。ぴーちゃんは悠真の肩にいる。
鉄の扉が開かれていた。暗い。光が届かない深さがそこにある。懐中電灯の光が壁を照らす。古いタイル。錆びたレール。埃の匂い。ここは長い間、誰も入っていなかった場所だった。
蓮斗が最初に足を踏み入れる。床を確認する。踏んで崩れないか。壁が崩落していないか。一歩ずつ確かめながら進む。
「大丈夫だ」
短く言う。
悠真が続く。玲奈が続く。蓮が最後に入る。扉を半分閉める。外の光が細くなる。懐中電灯だけになる。
玲奈が目を閉じる。
「……静かだ」
小さい声。
「地上より静かだ。白影の感知も遠くなってる」
だが代わりに、別のものが近くなっていた。床から伝わる振動。わずかな。しかし確実な、何かの動き。
蓮斗が止まる。
「感じるか」
短く聞く。
全員が頷いた。
地下は、生きていた。




