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第331話「玲奈の限界」
午後。
外壁上。
玲奈はずっとそこにいた。
朝から動いていない。
目を閉じたまま。
風を受けている。
悠真が来る。
「玲奈」
声をかける。
返事がない。
悠真が近づく。
玲奈の顔が青い。
「玲奈」
もう一度呼ぶ。
玲奈がゆっくり目を開ける。
「……多い」
掠れた声。
「情報が」
続ける。
「整理できない」
悠真が玲奈の肩を支える。
玲奈は少し目を閉じる。
「深部から来るものと」
小さく言う。
「白影から来るものと」
続ける。
「両方同時に来てる」
悠真が頷く。
「今日はもう休め」
静かに言う。
玲奈は少し抵抗する。
だが。
体が先に折れる。
悠真が玲奈を支えながら。
外壁を降りる。
白影は今日も。
そこにある。
玲奈が感じていたものは。
まだ続いていた。
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