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第330話「蒼月の判断」
午後。
蒼月レインの部屋。
蒼月は地図を広げていた。
残存区域全体の地図。
観測ポイント。
補修箇所。
避難ルート。
全部書き込まれている。
その時。
補佐の女性が来る。
「白影の範囲が広がっています」
静かな声。
「昨日より東へ三キロ」
蒼月は地図を見る。
指でなぞる。
少し考える。
「東側の観測ポイントを増やせるか」
短く聞く。
補佐が頷く。
「人員が足りるか確認します」
蒼月も頷く。
それだけだった。
慌てない。
騒がない。
ただ。
状況に合わせて動く。
それが蒼月の指揮だった。
その時。
悠真が来る。
「白影が広がったと聞いた」
静かな声。
蒼月が顔を上げる。
「あなたも感じてるか」
短く聞く。
悠真が頷く。
二人は地図を見る。
白影の範囲。
深部反応の上昇。
影の接近。
全部が同じ方向を向いていた。
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