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ダンジョンのある世界で生きる  作者: 竜太郎


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322/451

第322話「それでも続く夜」

夜。


配給区画。


白い灯り。


温かいスープ。


湯気。


人々が集まっていた。


今日も。


一日が終わる。


補修班は疲れている。


見張り班も疲れている。


だが。


皆ここへ来る。


食べるため。


話すため。


生きるため。


その時。


子どもたちが笑っていた。


老人の話を聞いて。


また笑っている。


同じ話。


何度目か分からない話。


それでも笑う。


美月がその光景を見ていた。


昼間の玲奈の言葉が頭にある。


管理していたものの限界。


それが何を意味するか。


まだ分からない。


だが。


この灯りは続いている。


この笑い声は続いている。


その時。


遠く。


カァン。


鐘。


一回。


いつもより低い音だった。


皆が少し止まる。


だが。


また戻る。


食べる。


話す。


笑う。


生きる。


外では何かが動き始めている。


だが。


中では。


今日も生活が続いていた。


北海道は。


まだここにあった。


(次話へ)

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