↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ダンジョンのある世界で生きる  作者: 竜太郎


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
268/451

第266話「最初の一歩」

夜。


蒼月残存区域。


風が吹いていた。


外壁布が鳴る。


雪煙が流れる。


音がある。


それでも。


静かだった。


皆。


北を見ていた。


その時。


カァン。


鐘。


一回。


長い音。


全員が止まる。


北。


遠い雪原。


黒い影。


立っている。


巨大な影。


誰も喋らない。


そして。


動く。


ほんの少し。


一歩。


前へ。


それだけ。


それだけだった。


だが。


十分だった。


誰かが息を呑む。


誰かが後ずさる。


玲奈が目を見開く。


「……来た」


小さい声。


震えていた。


今まで。


遠くにいた。


見ているだけだった。


でも。


違う。


動いた。


向かってきた。


その事実だけで。


蒼月残存区域の空気は変わった。


風が吹く。


鐘の余韻が消える。


そして。


誰もが理解していた。


長かった静かな圧が。


ついに形を持ち始めたことを。


(次話へ)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。