第128話 「攻略完成」
外。
同じ場所。
同じ敵。
だが。
もう。
“同じ戦いじゃない”。
「……行くぞ」
悠真が言う。
短く。
全員が動く。
配置。
完全に固定。
中央。
空間を開ける。
誘導。
準備はできている。
その時。
歪みが生まれる。
前より大きい。
揺れも強い。
来る。
「……見えた」
白峰 蓮が言う。
その一点。
全員が共有する。
その瞬間。
出現。
あの存在。
だが。
今回は違う。
“囲まれている”。
「……開始」
悠真が言う。
短く。
その瞬間。
壁が動く。
角度。
位置。
タイミング。
すべて。
連動する。
歪みの動きを。
閉じ込める。
「……止まった」
蓮斗が言う。
驚き。
だが。
確信に変わる。
その時。
それが動く。
位置変動。
だが。
中央に戻される。
逃げられない。
「……いいぞ」
悠真が言う。
そのまま。
距離を維持。
近づかない。
触れさせない。
その時。
それが変化する。
歪みが増える。
範囲が広がる。
前より強い。
だが。
壁が動く。
流れを変える。
歪みを押し戻す。
「……押せてる!」
蓮斗が言う。
その時。
悠真が踏み込む。
だが。
ギリギリで止まる。
触れない距離。
その瞬間。
一撃。
叩き込む。
今度は。
確実に。
“当たる”。
輪郭が揺れる。
崩れる。
「……続けろ!!」
白峰 蓮が言う。
連携。
止まらない。
蓮斗が叩き込む。
重ねる。
そのたびに。
存在がズレる。
だが。
戻される。
逃げられない。
その時。
それが最後の変化をする。
歪みが爆発的に広がる。
全方向。
制御を抜けようとする。
「……来るぞ!!」
白峰 蓮が叫ぶ。
その瞬間。
全員が動く。
壁。
最大出力。
角度。
重ねる。
流れを潰す。
歪みを押し込む。
中央へ。
圧縮。
「……今だ!!」
悠真が叫ぶ。
全てを乗せる。
一歩。
踏み込む。
限界。
だが。
止まらない。
その瞬間。
それが反応する。
最後の位置変動。
悠真へ。
だが。
壁が閉じる。
進路が消える。
接触できない。
その瞬間。
悠真の一撃。
中心へ。
叩き込まれる。
“存在の核”へ。
音がない。
だが。
確実に。
何かが崩れる。
その瞬間。
歪みが止まる。
広がりが消える。
揺れが消える。
そして。
それが。
消える。
完全に。
何も残さず。
静寂。
全員が止まる。
動かない。
確認する。
「……消えた」
白峰 蓮が言う。
小さく。
だが。
確実に。
「……終わりか」
蓮斗が言う。
その時。
悠真が首を振る。
「……分からない」
短く。
その通り。
完全には。
理解していない。
だが。
倒した。
それは事実。
その時。
ぴーちゃんが言う。
「……今回は回復いらなかった」
小さく。
だが。
嬉しそうに。
その言葉。
全員が少しだけ笑う。
確かに。
今回は。
“触らせなかった”。
それが勝因。
その時。
黒崎 恒一が言う。
「いい」
短く。
だが。
重い。
「勝ちだ」
その一言。
全員が受け取る。
完全理解じゃない。
だが。
攻略した。
その事実。
大きい。
その時。
悠真が外を見る。
静か。
何もない。
だが。
分かる。
終わりじゃない。
この存在。
また来る。
その感覚。
消えない。
その時。
小さく言う。
「……次だな」
戦いは続く。
だが。
一つ。
確かなこと。
未知にも、勝てる。
それが。
この戦いの答えだった。




