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 あった~らし~い あっさがきた!

 朝だよ!


 朝はどうでもいいよね?

 …はい、既に学園だよ!

 昨日は朝から嫌な思いしたから早めに来たんだが…。

 チャラ男の鷺沢がいるぅ…。

 なんだよー、呪われてるのかー…?

 ダルイなぁ…無視してさっさと行くか。


「…あれ?もしかして日陰ちゃん?」


 てめ殴るぞコラ!

 何親しげに話しかけてんだよボケ!

 頭おかしいのかバカ!

 だが私には最近買ったばかりの対鷺沢用の武器がある!

 まずは今気付いた風の演技から…。


「あっ」


 周りに人はいないな?

 対鷺沢用の武器…消臭スプレー…スタンバーイ…スタンバーイ…。

 シャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカ。


「ひ、日陰ちゃん!?」

「話しかけんな」

「あ、あの、無表情でスプレー振ってるのかなり怖…」

「話しかけんな」

「いや、僕はただ仲良くした……なんでもない!なんでもないよ!だから無言でスプレーこっちに向けないで!」

「ちゃん付けをやめろ、さんにしろ…あと次はな………いや、次したら唐辛子スプレーに進化させよう」

「…」

「それでは失礼」


 全く、なんで朝から嫌な思いしなくちゃならないんだか。

 私、悪い事したかなぁ?

 ま、日陰の記憶はあんまり見たくないから関係ないで通すけどね。

 見たものや聞いたことは覚えているのに、それに対する感情を一切思い出せないのって気持ち悪いんだよね。

 まあいい、教室に行こう。


 教室に入ると美春ちゃんはまだ来ていないようだ。

 むぅ…、退屈だなー。


 特にやることもないのでダラダラと10分程経った時に美春ちゃんが来た。

 うん、美春ちゃん今日も可愛い。


「おはよう」

「あ!日陰ちゃんおはよー!何見てるの?」

「スーパーのチラシだよー」

「ナニソレ?」


 お金持ちじゃ知らないかー。


「スーパーのお買い得商品の事が分かるんだ」

「…難しい漢字ばっかだし計算苦手だから訳が分らないや」


 あ、そうだよね。


「まあ、スーパーのチラシが必要なのは、この学園で私ぐらいしかいないから大丈夫だよ」


 高級料理より自分で作った料理のが好きな貧乏舌なんだよね。

 フォアグラとかキャビアよりチャーハン大好き。


「ふーん、そーなんだ。あ、そうそう!日陰ちゃん!うちが新しく開発したオモチャ持ってきたよ!」

「オモチャ?」


 美春ちゃんのうちはオモチャ関係でしたね。


「うん!赤ひげ危機一髪!」

「………へぇ」


 樽に海賊風な人がいて剣を刺す場所がある。

 …敢えて突っ込まない。


「それじゃジャンケンで負けた方が先行ね!」

「分かった」

「「さいしょはグー!ジャンケンぽい!」」


 私⇒パー

 美春ちゃん⇒チョキ


 ………負けたし。


「よっしゃ!日陰ちゃん!剣を刺して!」

「…」


――――――ガシャ…バーン!


 一発で負けました☆


「………」

「……………」

「やめよっか」

「うん、やめよう」


 私にはラッキーというものがないらしい。

 べ、別に悲しくなんかないんだからねっ!

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