白銀の龍
ベルは、ラントとセラの誘いで、禁足地付近の森を見に行くことになった、
だが、思わぬ事故がベル、ラント、セラの三人を襲う
ベルの誕生日の日、ベルとラント、セラが三人で集まって、禁足地付近の森に遊びに行くことになった
「ねえ、ほんとに行くの?」
「当たり前だろ!男に二言はないんだ!」
「わ、私達男じゃないけどね」
「た、確かに!盲点だ!まあ、禁足地に入るわけじゃないし、魔獣も出る場所じゃないから大丈夫だ!」
まあそれならいいかと、思い、三人で禁足地付近の森に向かった、その道中で不思議なものを見かけた
「ねえラント、あれ、木になんか赤いのがついてる」
「ほんとだ、なんだあれ、まあ気にしなくていいだろ」
「…そっか、まあそうだね」
だが、進むにつれて、おかしな物をどんどん見かけた、へし折れた大木、明らかに血がついている木、そして、大きな、足跡
「こ、これ、流石にまずいんじゃない?」
「そうだね、ラント、戻ろう、何かがこの森にいる」
「そうだな、急いで戻ろう!」
ラントがそういい、三人は村に戻ろうとした、その時…
「キュアァァァァ」
耳をつんざく、大きな、大きな、龍の鳴き声を、三人は耳にした、その直後
「ガハ!?」
「ら、ラント!!!」
「セラ!下がって!!」
ラントが大きな白銀の前足に吹き飛ばされた、三人が出会ったのは、白銀の龍
「風よ、我が身に纏い、仇なす者を斬る鎌となれ、『鎌鼬』!!はぁぁ!!」
ガキンと、金属を叩く音が鳴り、白銀の龍のかぎ爪がベルを切り刻もうとする、だが風の鎧のおかげか、ダメージが防げた
「ふぅ…ふぅ…風よ、我に仇なす敵を切り刻め、『鎌風』!」
「ギャオオオオン!!!」
「やった!」
龍の目にベルの放った鎌風が当たり、龍の目が潰される
「セラ!!ラント担いで逃げて!!!」
「わ、わかった!!」
「ガッ!?」
ぶじゅりと嫌な音が鳴り、視界が片方見えなくなるのと同時に激しい痛みがベルを襲う、龍の爪がベルの片目をえぐり取ったのだ
「ベル!!!」
「いい、から、逃げろ!!!!」
セラがラントを担いで逃げるのを確認し
「はは、してやったりって顔だな、仇討ち成功ってか?でもな、その油断が命取りだ『火炎弾』!!」
龍から攻撃を避けている最中に何とか仕込んでおいた火炎弾の魔法陣を作動させ、龍の肩をえぐり取る
「グルルルル」
「はは、キレてやんの、でも、これじゃあ終わらない『雷竜』!!」
『雷竜』が龍の頭に直撃し、ひるんだ隙に龍の喉元を『鎌鼬』で切りかかる、だが、龍は瞬時に立て直し、ベルの腕を飛ばした
「グッ、あぁぁぁぁ!!お前、やりやがったな!!」
腕が熱いような、冷たいような、だがそんな事を考えている暇もない程の痛みと龍の猛攻、痛みなんか気にしている場合ではなかった
「グッ、ふぅ、大丈夫…痛いのには慣れてる、大丈夫…」
そんな事を言っている隙に龍がセラとラントが逃げた方向を向いていることに気づく
「は?行かせるわけ…まさか、まて!!!」
直後、龍の喉が赤く光り、炎を吐き出した
「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」
龍の口から放たれた炎がセラとラントが逃げた方向を焼き払い、木々が焼けて倒れていく
「貴様ぁぁ!!雷よ!我に従い仇なす者を打ち抜け!!『雷弾』」
ベルの放った『雷弾』が龍の首や胴体、足、体中を打ち抜く、これで仕留めたと、ベルは思ってしまった、経験したはずなのに、生物は死に際が一番強いことを、龍の死に際の一撃が、ベルの腹をえぐった
「ごほっ!?しまった、クソ…」
吐血し、腸が傷からあふれかける、力を振り絞り、傷口を塞ぐがそれでも出血で意識が遠のく、そうして、ベルは意識を手放した龍は、自らの魂を絶やさぬ為、賭けに出た、ベルの元にのそのそと歩き、傷口から溢れる自らの血を、ベルの口に落とした
「あっ!?がぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
ベルの腹に開いた傷口がぐじゅぐじゅと音を立てながら傷口が埋まっていく
「な、なに、が、何を、した!!!」
血を与えた龍の胸当たりが光り、魂がベルの胸の中に入った、一瞬の間に様々なことが起こり混乱しつつも、いつの間にか傷がすべて治っていた、痛みも出血も無くなったベルは体を起こし辺りを見渡した
「まあ、いい、とにかくセラとラントを助けないと!」
ベルは龍のブレスが放たれた方向に走った、少し走ると、岩陰で気絶したセラとラントを見つけた
「セラ!ラント!よかった、気絶してるだけ…起きて!二人とも!!」
「んっ…んぅ?べ、ル?ベル、なの?」
「ん?うん、ベルだよ?」
「お前、ほんとにベルか?でも、髪が真っ白だぞ?」
「え?うそ、あ、ほんとだ…」
「な、何があったの?あの龍に何かされたんじゃない?!」
「ま、まあ一旦村に帰ろう、私達ぼろぼろだからさ」
「そ、そうだな!とりあえず帰ろう!父さんと母さんに言ったら驚くぞ~!」
そうして、三人は村に帰る帰路を辿った、そして、村が見えてきた時、三人は信じられない物を見た




