ラトル鉱山の奥底で
ベルはゴーレムと戦い、さらに鉱山の奥に進んでいく、この世界でもかなりの大きさを誇る鉱山を攻略し、鉱山に出た魔獣の原因を発見する
ベルは凡そ三千度となった自らの手にある見えない鎌をメタルゴーレムに振るう、メタルゴーレムの頭に飛び乗り、鎌を叩きつける
「…よく考えたらさ、鉄って少しずつ溶けるよね、当たるとジュワ!って溶けると思ったら、ただちょっと赤くなるだけだった」
そんな間抜けをしてしまったせいで、ベルの脇腹にメタルゴーレムの拳がクリーンヒットする、ベルの体は鉱山の壁に吹き飛び、クレーターが出来た
「ガハッ!ええい!よくも!一瞬で溶けないなら、溶ける温度にするのみ!」
ベルは再び腕に魔力を注ぎ、温度を上昇させる
「さあ、今度は五千度、耐えられるかな?」
そう言い、再びメタルゴーレムの頭に飛び乗り、鎌を当てる、すると、メタルゴーレムの頭がドロリと溶けた、そのまま連続で攻撃し、核を露出させ、それをぶん殴る
「一体目!!!」
続いて、ロックゴーレムに飛び乗り、今度は真っ二つに切り裂く
「キヒヒ♡これ爽快だぁ♡…それじゃあ、最後は、君!!」
次はクライゴーレム、粘土で形成されているため、熱で固まるかと思ったが、気体となって消えた
「ふう、気体になるんだ、前世では学校に行ってなかったからわかんなかったな」
そんな呑気なことを言いながら、ふと気づく、今現在、自らの腕の温度は五千度、太陽に近いレベル、上を見たら丸焦げになった小型のウェーブバットが降ってきた
「ヒぇ…ギャーーーーーーーーーー!!!!!」
ベルは坑道に逃げた、しっかり部屋の温度は戻して、坑道の天井を支える木をしっかり補強しておいたので、もし次来た冒険者は大丈夫だろう…多分。そうしてベルが歩いていると、何故か坑道が繁茂しだした、坑道の天井からはツタが垂れさがり、壁には苔、妙にじめじめしている、緑の坑道になっていた
「あれ、なんでだろ、…ん?なんか魔力がいっぱい、あぁ!この魔力で植物が急成長したのかな、でもなんでこんな魔力がいっぱいなんだろ」
そんなことを考えて坑道を進むと、道が何故かヌメヌメしており、テカテカ光っていた、そのヌメヌメを辿って進むと、デカい…ナメクジがいた
「キッッッショ!!!!!!いやいやいや!!!!キモイキモイ!!!!」
デカいアシッドスラッグがこちらに向かってゆっくりと這って襲おうとしてくる
「ヒッ!氷よ!我が邪魔をする悪しきものを凍てつかせろ!!『絶対零度』」
ベルが放った『絶対零度』がアシッドスラッグどころか、辺りに自生していたコケやツタが一瞬で凍り付き、辺りの温度がすべてを凍らせる絶対零度にまで下がった
「キモイキモイ!!死ね死ね!!!」
凍り付いたアシッドスラッグの氷像を蹴ってバラバラに割る
「はぁ、はぁ!な、なんでこんなのが存在してるの!?神様バカなの!?うぅぅぅ、こんなのがこの先いるの!?行きたくないよ~~~~!!!!」
ベルは泣きながら坑道を進んだ。しばらく歩くと今度はとてつもなくデカい空間に出た、そこは、卵のような形に空間が開いており、その壁には幾つも穴があり、その穴すべてに木で作られた道がつながっており、鉱石を求め掘りまくったということがわかる。
「うわ、何この空間、エレキメタルそんなに欲しいの?」
ベルが空間を見ていると、一つの穴からジャイアントアントが軽く五十匹ほど出てきた
「うわぁ…いや、まあ、アリならぱっと見ならカッコいいから、まだ妥協できる…でもキモイ!『大爆発』!!!!」
ジャイアントアントはベルの大爆発により、飛びかかることすら出来ずにバラバラになった。ベルは気を取り直して、魔力を感じ取る、この洞窟を魔力で満たせるほどの力があるのならば、それなりに魔力が多いはず、その魔力を感じ取り、犯人を見つける寸法だ
「…見つけた」
大量にある坑道の一つから、大量の魔力が溢れ出ていた、おそらく、あそこの坑道を真っすぐ進めば、この鉱山の環境を変化させた犯人を見つけることが出来るだろうと思い、ベルはその坑道に足を運び、中に入った
「…気持ち悪くなるぐらい魔力が濃いな、いるとしたら、悪魔族とか天使族、はたまた古代のアーティファクト、突然変異した強い魔獣とかかな?」
ベルは色々考察していたが、その考察はすべて外れた、大量の魔力を放っていたのは、雷龍の角だった、おそらく、大昔、ここが龍の古巣ではなく、龍の巣と呼ばれていた時代、ここに住んでいた龍が、角替わりで落とした角が、地面に埋まり、鉱山で採掘していた人達が掘り起こしてしまったのだろう
「それにしても…これ回収したらやばいよね…」
龍の体の一部は、神話級の武器や防具になることがある、この角は生え変わりで落ちた、効力をほとんどなくした角でも、その力はおそらく災害級の武器になるだろう、それはベルの復讐相手、空間の英雄パウムスを強くするのと同じ、となれば…
「壊すか…『妖刀村正』」
龍とは、この世界の頂点に位置する生物、なので、村正の効果を十分発揮するはずだ、『妖刀村正』の力は位が高い者に対する攻撃力の上昇、位が高いほどよく切れるようになる、だから、先ほど戦ったロックゴーレムやメタルゴーレム、クライゴーレムとは比べ物にならないであろう、龍の角をも切れるだろう、そうして、ベルが雷龍の角を目掛けて刀を振るおうとすると、龍の角から衝撃波が放たれ、ベルは吹き飛ばされる
「ッ…!はは…流石、神話に残るぐらい強い龍…体の一部でも、ここまで強いんだね」
ベルの目の前に、黄色く、体の透き通った姿の大きな蛇の様な龍が現れた、大昔にここに住み着いていた雷龍の魂の断片がこの角に宿ったのだろう、流石は神話級の伝説の龍、それでも、今ベルの目の前にいる断片は、元の力の千分の一ほどの力も出ていないだろう
「これを倒せないと、あのクソ爺も倒せないよね!参る!!!!」




