森龍の森のサーヴァル
ベルは龍の古巣と呼ばれる谷の中にある村、ラトルに向かっていた、道中は様々な魔獣に襲われながら、ベルは自らの体に起きた変化を実感していく
ベルは水龍村を出て、龍の古巣と呼ばれる谷の中にある村、ラトルに向かっていた
「また魔獣…今回は狼…ホーンウルフか…まあ、お腹空いてきたし、ちょうどいいや」
ホーンウルフの群れを適当に撃退し、一体だけ仕留めたホーンウルフの肉を剥ぎ取る
「うーん、ほとんど赤身で硬そうな肉…あ、そういえばおばあちゃんに貰った物に玉ねぎがあったはず」
野菜をしまっておいた魔術袋を開き、野菜を取り出す
「お!やっぱりあった~、よし、数年ぶりの料理だ~!ずっと干し肉だったから、狼だけど久々のステーキ、楽しみ♪」
玉ねぎを取り出し、皮をむいてみじん切りにする、それをステーキ状に斬ったホーンウルフの肉にまぶし、葉っぱに包み、一時間放置。放置している間にベルは考えていた
「それにしても、このシャドウワイバーンの卵は生きてるのかな、まあ生命力強いし、見た感じ魔力も多くなってるから成長してるけど、やっぱり特殊個体だから産まれるまで時間かかるのかな…」
そんなこんなしていると、一時間が経ち、肉を包んだ葉っぱから取り出し、村で買ったフライパンに乗せる、狼でレアとかミディアムは怖いのでよく焼いたら
「出来た~!良い焼き目だし、いい匂いも一応するし、それじゃ、いただきまーす!」
口に含むと、獣肉とは思えないほど柔らかく、ジューシーさがあった
「んみゃ~♡久しぶりのお肉だ~♡ラトルに着いたら次はちゃんと調味料も買おうかな、お金には困らないし」
ベルはご飯を食べ終え、準備をしてからまた歩き出した、そして、ベルは森に入った、ラトルに向かう道中には森龍の森と呼ばれる森があった、その森には非常に温厚な背中に林がある四足の龍がいるという伝説があった、その龍は千年ほど目覚めていないらしい、その龍のおかげで森には魔獣が恐れて住み着かないという。だが
「…なんでだろ、この森は魔獣がいないんじゃなかったの!?」
ベルの周りには大量の魔獣がいた、飛びかかってきて、噛みついてきて、爪で引き裂いてきて、龍の血のおかげで致命傷にはならないにしろ、痛いため、かなりベルはイライラしていた
「もう!うざい!!!『鎌風』!!!!」
ベルの周りに『鎌風』が舞い起こり、周りにいた魔獣達が無残なミンチ肉になった、魔獣達が舞い上がったせいで、ベルの体に血の雨が降ってくる
「…………水龍村の温泉に入りたーーーーーーーい!!!!!!!うぐ…グス、体が鉄臭い…べたべたする…せめて水浴びしよ…」
ベルは川を探すために再び歩を進める、そして池を見つけ、服をすべて脱ぎ捨て水浴びをする、そしてベルは気づいた、ベルの体にある白いうろこ
「なに、これ…あ!」
頭を洗っていると硬い何かが手に当たる
「これ、角?も、もしかして…あの龍になっていってる?」
「………よ、龍…血…よ」
「ん?」
ベルが振り向くと、池の真ん中にあった小島が浮き上がり、その下から龍の顔が現れる
「っっっ!?!?!?」
「龍の血を持つ者よ、我が声を聞け」
「だ、だれ?」
「我は森龍サーヴァル、龍の血を持つ者よ、知恵を貸してやろう」
「ち、知恵?てか、森龍ってこの森の話に出てくる龍だよね…それで、どんな知恵を貸してくれるの?まあ話の流れ的にこの龍の血とやらの話だろうけど」
「ご名答、お主、龍の血のことを何も知らないであろう?我が教えてやろう」
実際…龍の血にはわからない事だらけ…もし副作用的なものがあればそれはかなり困ってしまう、それに、森龍は温厚と聞いた、それならば危険はないだろう
「なら…お言葉に甘えて、教えてもらおうかな」
「よかろう、我々の体の中に流れる龍の血について。龍の血は龍の命を伸ばす手段だ、我々龍はその命が尽きる前に、自らの血に耐えうる存在に血を与え、その者に不滅と思わせるほどの回復能力を与える、そして、その者が攻撃を受け、傷を治すたびに体が龍へと変わっていく、そして最後、その者の体は完全に龍へと変わり、自我をも乗っ取るのだ」
なんと、思いのほか重大な副作用だった、今ベルの体はうなじと胸の一部分が龍の鱗に覆われていた
「ね、ねえ、それって治せないの?」
「治せるとすれば魔術だ、我にはできないが、魔術は想像力、龍の力を抑え込むイメージが出来れば、龍化を食い止めることが出来るだろう」
「なるほど…今の私だとできないな…」
「少しでも龍化を遅めたいのならば、傷を負わないように注意することだ」
「うん、これから気を付けるよ、それにしても、なんでサーヴァルは私の体の龍化をそんなに気にしてくれるの?」
疑問である、龍であるはずのサーヴァルが何故ベルの龍化を止めようとしているのだろうか、それがベルにはわからなかった
「ふん!気に入らんのだ、お主らが呼ぶ、白銀の龍、名をアルナーク、奴は龍の中で最も龍神に近い存在だった、だが同時に、龍の中で最も嫌われていた、無意味に国を滅ぼして回り、平穏に暮らす他の龍に戦いを挑む、龍神になるために努力したあまり、すべての龍から嫌われた、我も奴が嫌いじゃった、だから、復活を少しでも遅れさせようとしているのだ」
「なるほどね、うん、わかった、ありがとうサーヴァル、教えてくれて」
「構わんさ、我々の為にも、お主の為にも、気をつけろ」
「うん!」
そうして、ベルは再び歩を進める、目的地は龍の古巣にある村、ラトル、ベルはラトルに向かい、再び歩く




