DDAY6日前
「ホフマン元帥。フレクスの反乱軍の動向はその後どうだ。」
ケアル・ナアは不機嫌だった。
というよりいらだっていた。
「今のところ大きな動きはありません。」
「この一週間で2つの独立戦隊が襲われてもか?」
占拠は続けているものの、思った以上にフレクスの抵抗は厄介だった。
ローヤルの宣戦布告より、ノーザンの艦船への攻撃が目立ち出し、各地で傭兵部隊から、辺境軍、果ては海賊までもがノーザンの艦船を狙い出した。
それに対する苦情が軍には殺到しており、ある程度の艦船については、護衛艦をつけるなどの対応が必要になっており、国民の不安も高まりつつあった。
「それよりも、6日後に、大規模な作戦をやるみたいです。」
「攻勢に出ると?」
「捕虜がはいたとの事です。地下通信の通信量の増加も人の動きも作戦が近い事を示しています。」
「どこを狙っているんだ。」
「おそらくフレクスに対して攻撃をかけてくるのではないかと」
ホフマンは応えた。
「大丈夫なのか」
「全軍を防戦に当てればわが軍のほうが兵力は5倍くらいはあります。」
「ローヤルらの行方はまだ掴めんのか。」
「いまだに。しかし、おそらくその攻勢に加わるのではないかと。
アスワンを経ったのは2週間以上前です。今、ジパングとの国境地帯を中心に哨戒網を構築しつつあります。発見次第、今度は3軍の全てを叩きつける予定です。」
「全軍をか」そこまでするのかとケアルナアは一瞬戸惑った。
「ジパングの第4軍の動向もあります。ここは、3軍の全戦力で攻撃する必要があると思われます。」
「それもそうだな。ローヤルさえ亡き者にすれば敵の勢いは無くなるだろう」
ケアルナアは頷いた。
「いつ、敵のヘッドを叩き潰せるか。今回の作戦はこれにかかっています。」
ケアル・ナアもホフマンも敵が同じ事を自分らに対してかけてくるとは夢にも思っていなかった。




