↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

113/115

第113話

 星が魚と口論をしながら海と格闘している間、澄くんは星の手助けをしてくれなかった。どうやら澄くんは今の状況を(つまり星が、全身真っ黒な闇に染まった少女と争っている状況が、いったいどういう状況なのかを)なんとか把握しようと努力をしているみたいだった。……でも、苦戦している星の様子を見て、ついに我慢しきれなくなった澄くんは行動を開始する。

「星! 待ってて、今助ける!」地面の上を駆け出しながら澄くんが言う。

「来ちゃだめ!」星は叫ぶ。

 その声を聞いて、澄くんの動きがぴたっと止まる。

「お願い、澄くん。ここは私に任せて!」

「星……」

 星の言葉に納得したのか、(それとも星の声の迫力に押されたのか)澄くんは星の手助けをしようとしていた行動をやめて、それからまた、たった一人の(星と真っ黒な少女との戦いの)傍観者となった。

「……わかった! でも危ないと思ったら、すぐ助けに入るからね!」それから少し間をおいて、澄くんは星にそう言った。

 どうやら澄くんは星がこの一人の少女のためになにかをしようとしていることに、すぐに気がついたようだ。それを理解した上で星にすべてを任せることにした。星の気持ちをちゃんと理解してくれたのだ。

 さすが澄くん。私のこと、よくわかってる。星は思う。(いじわるな魚とは大違いだ)

 澄くんが自分のことを理解してくれて、星は嬉しくなる。


 だけど、今の澄くんの判断は(星に対する信頼は)青猫が逃げ出したとき、森の中に星を置き去りにした澄くんの判断とは大違いだった。(そのことも嬉しかった)

 もしかしたら澄くんは青猫の件で、(一人っきりの森の中で自分の意思で考えて行動した)星のことを思った以上に評価し、認めてくれているのかもしれない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。