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お題 「カフェ・ご褒美・花」 1

喫茶王(わん)。このお店自体は店主の道楽に近く、喫茶店に物販コーナーもあるそれなりのお店。


歴史自体は三十年とそれもそれなり。上野の路地裏にあるこのお店には色々と不思議なものが届く。

今日も面白い荷物が。


「ふんふん。なになに。これは呪いの品です。夜中に動き出しました?へーよく聞く市松人形ではなく、ただのぬいぐるみのように見えますけどねー」


初老の白初混じりの髪の毛をオールバックに整えた店主が呟く。店主の名前は犬養と言い、若い頃にひょんなことから財を成し、後は遊んでここを道楽で運営しているのだ。




喫茶の王という名前も、この男の犬を鳴き声で当てて作っただけのまるで駄洒落の様なものである。の喫茶店、店主に合わせてなのかくるお客も変わっており変人ばかり。謎のリサイクルショップ店主、住所不定の小説家、自称ネットのドン等あげたらきりがない。


「それはひとりかくれんぼで使った人形じゃないですか。ひとりかくれんぼというのは…」


そう語り出すのは、自称ネットのドンの片岡さん。アラフォーのなんとも細オタクといった感じのひとで、話し出すと嫌がられても止まらない。


「へー、そんなものが。正直誰も得しないものなのによくやりますね」


私の、そんな呟きに今度はスキンヘッドのサングラスのムキムキなおじさんが答える。

「損得なんか考えてお化け屋敷に行かねぇだろう。人は生き飽きると無茶したがるもんだ」


なんて言い始める。うちのよくある光景だ。


曰くのある品でもなんでも、面白ければ買い取ってくれるのがこのムキムキなリサイクルショップの店主の鬼海さん。誰も店舗は知らないのだけど、うちからよく物を買って店で売っているらしい。正直この人がいるから、うちに届く変なものも片付くのだ。



そうそう、今日はうちの喫茶店の三十周年記念。色々常連が集まってお祝いの花束を飾ってくれている。味気ないそれなり程度のお店を彩鳥の花が飾り立ててくれる。


「犬養さん、おめでとうございます。はい、今日の分です」


今日は宅配のお兄さんもお祝いの言葉とともに謎の品を届けてくれた。店を長く続けたご褒美に今日ぐらい変なものが届かないと良いんだけどな。


今日届いた品は三つ。


見たことのない造形のタコの様なモンスターの人形。

ぬらっとしている読めない文字で書かれた手帳。

謎のペンダント。

なぜかこれを見て、店内がざわつく。


「ついにこの店も見つかっちまったようだな」


そう、鬼海さんが呟くと、全員がどこかに連絡をし始めた。

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