3 潜入
キャンピングカーの後部座席からショットガンを取り出した。康平はベッドに潜り込み、この家のデータ化をしている。
「じゃ、行ってくる」
「ああ、緊急時はショットガンを3発連続で撃つんだぞ」
「分かってる」
涼はキャンピングカーから降り、自称“悪魔の家”を目指して歩いた。大きな銃身のショットガンは長いコートの中に隠して持って行った。目指すと言っても、数十メートルしかない。
門柱を過ぎると妙に広い中庭が待ち受けていた。ここでライトを照らされたらすぐに見つかってしまうだろう。
足早に玄関に接近すると幸い鍵はかかっていなかった。この家には警察しかいないだろう。
ショットガンの弾を込め、安全装置を外して、上へ向けて引き金を引いた。間近で音を聞くと爆弾が落ちてきたような、耳を劈く音がした。それと同時に二階から駆け下りてくる警察官の足音が聞こえてきた。とっさに家の陰に隠れた。
すぐに玄関のドアが開き、警察が付近を捜索する。かなり焦っているようで、荒い息づかいが聞こえてくる。警官の人数は、五人だった。
太股から麻酔銃を取り出し、一番近い警官に向けた。
「おねんねしてな」
サプレッサーを装着しており、銃声は無かったが、直撃したときの濁音は鮮明に聞こえた。
同時にその警官は仰向けに倒れた。四人の警官がそれに気づき、起こそうとするが麻酔なので、全く反応しない。
その隙に四人の警官の背後に移動し、首に手刀を浴びせた。一気に気絶し、その場は静になった。
キャンピングカー内の康平は新しい兵器を造るための改造をしていた。対悪魔武器用の拳銃を造ろうと、ノートパソコンを開いたまではいいものの、全く予想外で見当がつかない。
ちょうどその時、外で銃声が響いた。危険信号かと思い、顔を覗かせるがすぐにフェイクだということに気づき、顔を引っ込めた。
そのまま家を見たまま、静になると視線をパソコンに戻した。すると車のフロントガラスに女性の顔が張り付いて、こちらを向いている。逆さまになっていて、髪が垂れている。
「めんどくせぇ」
とっさに太股のホルスターから拳銃を抜き取り、構えた。
その後、一発の銃弾が康平の肩を貫いた。




