2 パーティーの始まり
薄い暗闇の中に一台のキャンピングカーが走っていた。運転席には涼と康平が乗っている。
「この辺だよな?気味悪いぜ」
康平が呟き、震える真似をした。だが涼は無視している。無視された康平は舌打ちをし、目をつむった。
「ついたぜ」
涼が言う。康平は目をつむった瞬間に言われたので余計、腹を立てた。
「静まりかえってるな」
「そりゃそうだろ。殺人事件が起きたんだからな」
康平が言い返すが、涼は無視した。
「行くか……」
悪寒の正体がいま分かったような気がした。憎悪でできている憎しみの魂が辺りを彷徨っているかのようだ。とても胸が痛い。
「どうした?」
康平が真面目な顔で訊ねる。しかし、心配をさせたくなかった。
「大丈夫だ。行こう」
外見は普通の家だった。
暗くてよく見えないが、かすかに明かりを感じる。まだ捜査をしているのだろうか。
「おい、あれ」
康平が耳元で呟く。指がさされた方には警察官が二階の窓辺に見える。やはりまだ……
「どうする?」
「銃を使う」
康平が言う。
「だめだ銃は。人殺しはいけない」
すかさず反論するが全く動じなかった。
「違う。発砲しておびき寄せるんだ」
いつも康平の頭の回転には驚かされる。戦闘に参加しないなんてもったいない。
「できるだけ大きい音が良い。ショットガンがベストだ」
「わかった」
そう言うと康平はキャンピングカーの方へ歩いていった。
「じゃ、俺は見張りをしてるぞ。無線はいるか?」
「いや、いい。勘で探す」
康平はそのまま歩いていくと、右手を横に出し、親指を立てた。




