僕の部屋のエアコンが新しくなった
『水曜日に』と言ったな……あれは嘘だ()
急にコマンドーされても困りますよね?
さ~て、また一か月後にあるテスト、どう乗り越えようかなぁ。今回のは悲惨でしたし…不安定な心に追い打ちが来てしまいます。
「おじいちゃ~ん!」
「お~、どうした」
朝、僕は急いで居間へ向かった。
「エアコンから水が漏れてきた!」
顔に冷水が滴ってきてびっくりした。とりあえずタオルで拭いておこう。
「はあ、またか~」
実は数年前にも水漏れを起こしていた。その時にいろいろ見ていると、ホースの中から草が出てきた。よく水槽や川で生えているような草だった。
「もう買い換えたら?今のエアコンの方が電気代安いし、あのエアコンってこの家が建った時からあるんでしょ?」
「そうだな。かれこれ四十年ってところだ」
「かなで君のお母さんもあのエアコンを使ってたからねえ」
「逆にそれだけ動くのが怖いよ!!いつ発火するか分かんないし!!」
バブル経済を経験済みのエアコン…滅多にない。
昭和の家電って怖いよ。メンテナンスしていれば動き続ける。なんで斜め45°で叩けば直るの?
あとシンプルに、三菱さんってすごいんだなって感じた。
そして日曜日、エアコンの取り付けが行われた。
作業員さんたちが室内機を抱えて階段を登っていった。いくらリフォームされているとはいえ、基本設計は昭和のものなので急勾配なのだ。EF81とかじゃ登れない。
夕方には試運転が始まった。前のエアコンよりも静かで、それでいて冷風がしっかりと出る。
それにしても、よく今日が空いていたなぁ。初夏だから工事の予約でいっぱいだと思っていた。
…いや、運が良かっただけだって。
「ただいま~」
「え、お姉ちゃん?」
その日の夜、白鷺お姉ちゃんがやってきた。あまりにも予想外過ぎた。(お姉ちゃん曰く)仕事の関係で東京に行ってたはずなのに。
「実はね、今度は石川で仕事することになったんだ〜」
「転勤ってこと?」
「まあ、そんな感じ」
ちなみに、僕たち家族はお姉ちゃんが何の仕事をしているのか知らない。聞いてもはぐらかされるだけだった。
「大徳に部屋借りてるから、かなでも気楽に来てよ」
「大徳ねえ…図書館に行くついでに寄らせてもらうかも」
あの図書館には『電車の顔』がまとめられた本がある。そこに521も収録されているからつい借りてしまう。
「いいよ~、どんとこい。…あ、『Don't 来い』って意味じゃないからね?」
「言われなくても分かってるから」
その間、ずっとミズハはお姉ちゃんの身振り手振りを見ていた。
隙の無さがプロのように感じられました。結局、マスターのお姉さまは何者なのでしょうか。
521の3次車代表が521-56とはねぇ…。そういえば、Nゲージの521の帯も赤かったような?
『3次車なら56番を使え』みたいな規約でもあるんですかね?




