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キハ48形

デザインコンセプトは『和と美のおもてなし』

 この車両は今も『花嫁のれん』として運行している。この名前の由来は『娘夫婦の幸せを願って嫁ぎ先に渡される嫁入り道具の一つ』からつけられている。また、『利用者に幸せになって欲しい』という思いも込められている。

 外観は元から大きく変わっている。

・貫通扉の埋め込み

・前面上部の左右の前照灯の撤去

・貫通扉上部の行先表示器の撤去

・行先表示板があった部分の上にLED式前照灯を設置

 貫通扉を埋め込むなんてできるんだな……と一時期思っていた。

 外装は輪島塗や加賀友禅、金沢金箔といった伝統工芸品をイメージしている。さらに前面部と側面の中間部分には加賀水引をイメージしたロゴマークが描かれている。


「ほぉ、豪華ですね!」

 まずは1号車から。車内は北陸の温泉文化を表現したデザインになっていて、半個室を8つ設置している。『桜梅の間』『撫子の間』『扇絵の間』『鉄線の間』『菊の間』『笹の間』『錦秋の間』『青の間』

「この絨毯、まるで庭園ですね」

「気付きましたか。これは日本庭園の飛び石をイメージしているんです」

 何度見てもおしゃれだ。

 乗車口付近は物販スペースとなっていて、客室側の側面は金箔によって装飾されている。金沢といえば、ね。さらには北陸の伝統工芸品も展示されている。

 続いて2号車へ。車内は1号車と違っていて『和と美』をコンセプトとしたデザインになっている。

 座席は半個室ではなくオープン。窓向きに設置された1人席、中央にテーブルを置いた対面2人席、対面4人席が設置されている。

「きれいな紅色ですね~」

「どうぞ座ってみてください」

「では失礼して……あ、もうこの時点で癒される…」

「いい座り心地でしょう?」

 そこは観光列車だからね。

 客室と乗務員室または出入口デッキを仕切る壁(『妻壁(つまかべ)』という)は金箔の装飾や輪島塗を表現している。車両の中央部はイベントスペースが配置されている。


「ちなみに、花嫁のれんには『第二章』があるんですよ」

「第二章?」

 それは夜行高速バスがもとになっていて、兼六園に隣接している『成巽閣(せいそんかく)の群青の間をイメージした青色を天井に配色している。

 原則、貸切での運用となっているが、毎月1日に気多大社で行われる『ついたち結び』の際に運行される。気多大社の場所は羽咋市だ。

「ただ、気多大社に事前に申し込まないといけないんですけどね」

「第二章の方もいつか乗ってみたいですね!」

 萩谷さんがそう呟いた。

 さあ、次がラスト。いよいよデゴイチだ。

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