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飛騨高山・2

 歩くことニ十分。目的地の高山駅が見えてきた。

「この時間なら、特急『ひだ』が停車している時間帯でしょうね」

「初めてだからしっかり見ておかないと…!」

 券売機に並んで入場券を買う。スーツケースを持った観光客が多かった。

 そのまま窓口を通ろうとすると…。

「どちらまで向かわれる予定で?」

 駅員さんに行先を尋ねられた。

「あ、いや、入場券なんで…」

「ああ、そうですか」

 駅員さんは入場券を手に取り、切符鋏で穴を空けた。ミズハの分も手際よく。

「はい、どうぞ」

「ありがとうございます」

 にしても…行先を尋ねられるとは驚いたなぁ。それだけ『入場だけ』の人っていないんだろう。


「おお…」

 目の前に目的のHC85系が…!

「あちらで連結作業をしているみたいですね」

「マジで!?」

 連結部に向かってみると、ちょうど貫通扉が開き始めた頃だった。

 そのまま足場を作り、幌をかけられた。

「…683系とか、681系でしか見たことなかったけど、やっぱり定期的に見たいなぁ」

「ですね」

 ネームプレートには『クモハ85-11』と書かれているのでD203編成であることが分かった。もう一つは『クモロ85-7』…D7編成だね。

 その時、床下のエンジンが目覚めた。

「ん~、良い音…」

「走行方法は知っていますよね?」

「もちろん。シリーズハイブリッド方式だから、このエンジンは『発電機』。実際に車輪を回すのはモーターでしょ?」

「その通りです」

 実際、上を見上げてみればパンタグラフはないし、電線もない。そういう車両なのだ

 鉄道車両の運転というのは、電車(甲種電気車運転免許)か気動車(甲種内燃車運転免許)によって運転免許が異なるが、この車両に関してはどちらか片方のみ保有していても新たにもう片方の免許を取得することなく、それぞれに必要な知識の講習と訓練を追加で受けた上で運転できるとしている…だそうだ。

「車体側面のHYBRIDの文字も撮影しておいて…」

「そこもですか?」

「記念だよ、記念」

 そうしているうちに、『ひだ』の発車時刻になった。さっさと先頭車両側に向かい、カメラを起動する。

 もちろん、迷惑にならない範囲で。運転士がマナー違反とかもってのほかである。

「……」

「……」

 ひたすら無言で撮影し続ける。

 離れ離れの街を繋ぐ列車が行ってしまった…。

「…撮れましたか?」

「…バッチリ」

 満 た さ れ た 。

「お、ついでにあのキハ25系も見ておこうか」

 反対側のホームに停まっているP104編成が目に入った。

 こういうのも良いんだよなぁ…。

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