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じゅんけいさん。  作者: ジョウビタキ子


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平日に自由


今日は忙しくないから来なくていい

そう父に言われました。



休める

嬉しい

何をしよう



ワクワクします。



電話を受けたあと

私は急な休みに浮かれていました。


いそいそと着たかった服を取り出し

いそいそと化粧をして

いそいそとスマホを取り出します。






月曜日






あ。

平日か。


大体の人は仕事です。

急に誘っても誰も休みではないでしょう。


友達を誘うのは諦めて

1人でどこかへ行こうとしましたが、

もう出掛けるという直前に

はたと気付きました。




平日に

どう過ごしていいのか

わからない




社会人をしていた頃も

忙しさにかまけて

自分で目的地を決めることもなく、

友達のしたい事に合わせていた私です。


外出はしたい気持ちはあるのですが、

平日は仕事をする日、

という感覚もまだ残っていて

なんだか、

変な気持ちになってきました。




玄関ドアの前で

ドアノブを回す手を止めたまま、

勝手に色んな考えが浮いては沈み

沈んでは浮いてを繰り返します。




それはもう、ぐるぐると。




平日に出かけていいの?

みんなは仕事をしているのに?

どこへ行くの?

買いたいものはある?

出かけた先で何をするの?

1人で行きたいカフェを見つけられる?

そもそも何が食べたいの?




社会人をしていた頃

休みの日でも仕事の事が頭の片隅のありました。

休日には遊びもしましたが

仕事を優先して生きてきた私です。


いや、違いますね。

仕事を優先とか、そんな綺麗な感じではない気がします。


忙しいことを理由に

自分のことを考えないようにしていた…

そんな感じですかね。


そんな鎖が残ったまま

不意に与えられた平日の自由に

こんなに自分が戸惑うとは

思ってもみませんでした。


目的地を決めてくれる友達は

今日はいないんです。









私は、何がしたいの?









自分迷子ですね。


ここまで準備しておいて

何がしたいのか

何も浮かびません。







不安







今から出かけるというのに

指先の温度がなくなるような

急な孤独感が襲ってきます。



仕事を優先して

他人を優先して

ひとりでは何も決められず

自分を見てこなかった

そのツケがここできました。



一応

出掛けてはみました。


とっても

つまらなかったです。


服を手に取っても、見てはいませんでした。


カフェに入っても、味は覚えていません。


歩いていると、1人なのだと知らされます。


本当に

楽しくなかったです。








空っぽ








なんの目的も持たない

なんの目標もない

空っぽな人間なのだと

突きつけられたような気分でした。


せっかくのお休みだったのに

物凄いショックを抱えて帰宅したのを

覚えています。












今は、

iPad片手に

さて、いくぞーっと

1人で出かけています。


数年


自分を探し続けた結果です。


途中で


めちゃくちゃ泣いたりもしました。


自分が分からなすぎて。


でも


ここに辿り着いて


充実できています。


自分の好きなことをしても良いのだと


自分に許可を出しました。


私にとっては


とても勇気の必要な許可でした。


でも


それができたので


少しの不安と


少しの怖さは残っていますが


今は


自由な時間を


自分なりに楽しく、過ごしています。


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