色が違う?
「きゅうりはね、大きな実より下にある実は〜もう育たないから、除けておいて〜」
葉を摘む時、
つる下ろしをする時、
もう大きく育たない実を除けてほしいようです。
できる。
大きな実より下の実は除けていく。
なんて分かりやすい。
早速言われた通りに鋏を動かす娘。
「……」
何本目かのつるで鋏が止まりました。
今、娘が持っているつるには
大きな実がありません。
全部成長段階の小さな実。
なんなら、大きさもほぼ一緒です。
おやおやこれはどうすれば…。
実が黄色く変色しているのはもうダメです。
これは娘にも分かるので鋏で摘みますが、
ほぼ一緒の大きさの実がずらりとなっている時は?
置いておこうか…。
もうほったらかして次へ行こうとした娘ですが、
爆音のラジオが近づいて来ていたので
タクシーを止めるように手を挙げ、
父を呼びつけます。
「この、ずらっと同じ大きさの小さい実の時は?
置いといて良いの?」
「うん〜?ああこれはね〜、ほら、こっちの2つの実は色が悪いからね〜、艶もないし、だから、この2つはいりません〜、あとは置いといていい」
おっと?
父には、この小さなきゅうりの実の色が
違って見えている?
「……こっちの実は?」
「これは置いといて大丈夫〜」
「…これは?」
「これはいらない〜」
娘には!
全部!
同じ緑に見えるっ!!!
「わからないかもっ」
「ん〜?まぁまだわからないか〜。置いとけ!」
教えてもまだ分からないだろうと
早々に説明を切り上げた父は、
爆音のラジオと共に次の列へ向かいます。
くすんだ緑?
艶のない実?
悩みながらも作業を進めていくと母の姿が。
同じことを聞く娘。
「ああー。ほらこれは色が悪いでしょー?少し触ったらふにゃふにゃだしー、ね?」
父は、小さい実には触るなと、
傷になるから極力触るなと言っていましたよ?!
「もー、置いといたらいいわーお父さんがするでしょー」
そう言い残して作業に戻った母。
この緑の見分け方は
結構時間がかかりました。
今は、
父や母と同じくらいの見分けができていると思います。
ただ、時々自信がなくなるので…
「コレ切って良いよね?」
「ん〜?いい」
父が近くで作業している時には
さりげなく聞いています。




