♥ 領主邸 6 / 食堂 5 / 毒三昧 5
オレの字の事なんて、どうでもいいよな。
ゼリンネル
「 ──セロッタさん、書けました! 」
セロフィート
「 ゼルさん、人物の特徴を書き出してみましょう。
パズルのピースを集める自分をイメージしてください 」
ゼリンネル
「 分かりました。
かなり仲良くなれたので、特徴なら書けます 」
ゼルは再び紙に字を書き始めた。
素直って言うか、従順な犬みたいだな…。
セロ、一国の王子を手懐けちゃったよ…。
──だけど、魔呪術を使える術者が居る事を突き止めるなんて、セロはセロなりに領主邸の事を調べてくれていたんだな。
ゼルの為に──って思いたいけど、本心は違うんだろうなぁ……。
セロだし……。
何か、絶対にセロが「 面白い 」って思う様な事が起こりそうだな……。
はぁ……。
何て事を紅茶を飲みながら1人で考えてると、ゼルは未だ黙々と使用人達の特徴を書き出していた。
んんん?!
セロが声に出している使用人達の特徴を紙に書き足してる??
………… “ 手癖が悪い ” とか “ 窃盗癖がある ” とか “ 地毛ではなくカツラ ” とか “ ハーミンと相思相愛 ” とか “ 夜な夜なレコリスに赤ちゃん言葉で甘えている ” とか “ 人毛収集が趣味 ” とか “ 体臭フェチ ” だとか “ 人形に愛撫するのが趣味 ” とか──。
………………此ってセロと一緒に夜の散歩で見知った使用人達の恥ずかしい趣味やら性癖やらの秘め事じゃないかよ!!
マオ
「 コラ、──セロ!
何て事をゼルに書かせてるんだよ!!
こんな裏情報が要るのかよ? 」
セロフィート
「 ヒントになりますし、アリバイにもなります。
彼等の知られない裏の顔も必要なパズルのピースです 」
マオ
「 だからって…… 」
セロフィート
「 オブラートに包んで書いてますし、大丈夫です 」
マオ
「 何処がオブラートに包んでるんだよ?
ガッツリと実名迄書いてるじゃないかよ! 」
セロフィート
「 実名が何です?
関係性を知る為には実名で書く必要があります 」
マオ
「 だからって… 」
ゼリンネル
「 セロッタさん、書き終わりました! 」
セロフィート
「 宜しい。
では、パズルのピースを空白に埋めて行きましょう 」
ゼリンネル
「 でも…どうやって?? 」
セロフィート
「 使用人達の関係性を繋げて行きましょう 」
ゼリンネル
「 はい! 」
ゼルはセロと一緒に字を書いた紙を見て考えている。
セロフィート
「 ──此で少し空白が埋まりましたね 」
マオ
「 オレには何がどう埋まってるのか分からないけどな 」
セロフィート
「 ──さて、此で首謀者候補が出揃いましたね 」
マオ
「 …………なぁ、セロ… 」
セロフィート
「 どうしました? 」
マオ
「 領主と息子が候補から外れるてるのに、何で重い病に臥せってる領主夫人が候補から外れてないんだ?
病人なんだから外してもいいんじゃないか? 」
ゼリンネル
「 あ〜……確かにそうですよね?
領主夫人は『 ベッドから出られないぐらい体調が悪い 』って侍女に聞きました 」
セロフィート
「 領主夫人の介護を担当している侍女が何人居て誰なのか分かります? 」
マオ
「 介護って……。
未だ介護される様な年齢じゃなかっただろ…。
失礼じゃないか? 」
セロフィート
「 ベッドから出られない程に病弱ならば、介護でしょう? 」
マオ
「 …………療養中なんだから介護は違うと思う! 」
セロフィート
「 どっちでも良いです。
病人だから、 “ 戦力になりそうもない ” と言って疑いの目を向けないのは素人のする事です。
案外、役立たずに思える相手が裏で糸を引いている黒幕だったりするものです 」
マオ
「 セロだって探偵はド素人だろがっ!! 」
セロフィート
「 ワタシには膨大な知識があります 」




