マオ
「 同じ味のクッキーが4枚なのも嬉しいけど、1枚ずつでも違う味が楽しめるのもあると良いと思うんだ。
どうかな? 」
セロフィート
「 そうですね。
マオの案を採用しましょう。
しっとりクッキーは5種類の袋の中から選べる様にします 」
マオ
「 うん♪
有り難な、セロ(////)」
セロフィート
「 どう致しまして。
ふふふ(////)
( あんなに喜んでミルクティーを飲んでくれるなんて…。
濃厚なミルクティーなんて嘘なのに…。
本当にマオはワタシを飽きさせてくれませんね。
マオがミルクティーだと疑わずに喜んで飲んでいるのは、大鍋に入れた多種類の食用蛞蝓を弱火でコトコトじっくりと時間を掛けて煮込んでから、喉越しが滑らかになる様に何度も濾してトロトロの液体にした濃厚蛞蝓スープ。
マオが気に入ってくれたしっとりクッキーは、Gの粉末と微塵切りにした薬草を混ぜて作られてます。
マオが気付かないなら、販売しても問題は起きないでしょう。
本当はマオにGの粉末と蛞蝓スープだと教えたいですけど……、売り出すのです。
今回は黙っていましょう。
以前マオが食べた蛞蝓スープの蛞蝓は食用ではなかったのが問題になりました。
今回はどちらも食用として養殖しているGと蛞蝓ですし、問題ない筈です )」
セロフィートは正体を知らない濃厚なミルクティー── 本当は蛞蝓スープ ──をゴクゴクと飲んでいるマオを見詰めながら微笑んでいる。
「 ティーカップだと飲んだ気がしない 」と言うマオの為に、セロフィートはマグカップを出し、魔法のティーポットの中に入っている減らない蛞蝓スープを注いであげる。
何の疑いもなく蛞蝓スープをミルクティーだと思い込み、美味しそうに喜んで飲んでいるマオに対して、笑いを堪えるのに必死なセロフィートは、どうしたら良いのか困っていた。
セロフィートにとっては嬉しい悲鳴である。
しっとりクッキー── Gの粉末入り ──も何度もお代わりをしてくれるもんだから、可笑しくて仕方無い。
今のマオならば、溝鼠の肉で作ったローストビーフも「 最高級の牛肉を使った 」と言っても、信じて美味しく平らげてくれそうだ。
セロフィートは向かい合って座っているマオ具ちゃが愛いとしくて堪たまらない。
本ほん当とうの事ことを知しったマオは、勿もち論ろん怒おこるだろうし、文もん句くも言いって来くるだろう。
怒おこって、牙きばを剥むいて噛かみ付ついて来くるマオを見みたいし、楽たのしみたい気き持もちはある。
然しかし、怒おこったマオは当とう然ぜんミルク蛞なめ蝓くじティースープとしっとりクッキーGジロの紛末入りを食たべてはくれなくなるだろう。
其それは其それで楽たのしみが減へってしまう為ため、勿もっ体たい無ない気きもする。
何い時つかはマオに教おしえたいし、事じ実じつを知しった時ときの面おも白しろいマオの反はん応のうも見みたい。
然しかし、其それは今いまでなくても良よい筈はずだ。
もう少すこしだけ、何なにも知しらないマオの反はん応のうを楽たのしんでいたい。
本ほん当とうの事ことを教おしえる事ことは何い時つでも出で来きるのだから──。
マオ
「 なぁ、セロ。
クッキー以い外がいにも作つくってみたらどうかな? 」
セロフィート
「 クッキー以い外がいにも…です?
マオは何なにが食たべたいです? 」
マオ
「 う〜ん……ドーナツかな。
大おおきいドーナツじゃなくて、一ひと口くちサイズで食たべれるミニドーナツ。
ドーナツは元もとからしっとりしてるし、食たべ易やすいと思おもうんだ。
セロになら、濃のう度こうミルクティーに合あうミニドーナツを作つくるなんて簡かん単たんだろ?
どうかな? 」
セロフィート
「 しっとりクッキーとミニドーナツのどちらか好すきな方ほうを選えらべる様ようにする──と言いう事ことです? 」
マオ
「 うん。
そんな感かんじ。
セセンテレン大たい国こくにもドーナツはあるけど、あんまり美お味いしくないだろ。
一ひと口くちサイズで美お味いしいミニドーナツって喜よろこばれると思おもうんだ! 」
セロフィート
「 良よいでしょう。
マオの案あんを採さい用ようします。
ミニドーナツが出で来きたら試し食しょくしてください 」
マオ
「 うん!
楽たのしみにしてるよ♪
ゼルにも試し食しょくしてもらおう!
美お味いしくないドーナツに食たべ慣なれてるゼルにも食たべてもらうんだ 」