♥ 領主邸 47 / 廊下 2 / 散歩は続くよ
セロフィート
「 そうですね。
次の隠し部屋と隠し通路を探しましょう 」
マオ
「 お、おぅ…… 」
探すんだ…。
此って長くなりそうだなぁ……。
セロが扉を開けてくれた。
此処は多分、隠し通路と隠し部屋がセットになった場所なんだろうな。
扉を出たら、領主邸の廊下に出た。
窓から外の夜空が見える。
月が雲に半分だけ隠れている。
マオ
「 雲が多いな…… 」
セロフィート
「 明日は曇り時々雨かも知れませんね 」
マオ
「 マジかよ……。
雨が降っても魔獣は容赦しないんだよな…。
魔獣が現れたら雨天でも関係無く出撃しないといけないなんて、領主は大変だよな 」
セロフィート
「 領地と領民を魔獣の脅威から守る事がマーナを与えられた〈 マナ 〉である彼等に課せられた役目です。
強者は弱者を守る責任と義務を負います。
強者の能力は弱者を虐げる為に与えられてません。
きちんと役目を果たせば、功績に見合う報酬を与えられます。
報酬を受け取っている以上、役目を拒否する事は許されません。
魔獣と対峙する事を拒めば、領地も領民も魔獣に蹂躙され餌になるだけです。
領主としての役目を果たせなければ、国法により、一族総出で厳しく処罰されます 」
マオ
「 国法で裁かれるのか?
命懸けで魔獣を退治してるのに厳しいんだな 」
セロフィート
「 背負っているモノが大きいですし。
ですから、領主の恥ずかしい性癖には目を瞑り、大目に見てあげましょう。
彼の行為は大量に消費してしまったマーナを手っ取り早く充電する為に必要な彼なりの儀式ですから 」
マオ
「 其…マジで言ってるのか?? 」
セロフィート
「 事実です。
マオはマーナの充電方法を知りませんでしたね。
通常の充電方法では時間が掛かります。
手っ取り早くマーナを充電させるには、自身の性癖を有効活用します。
性癖の種類や度合いは人により異なります。
充電速度も充電量も異なります。
より短時間で充電速度,充電量を増やすには性癖を開花させる必要があります 」
マオ
「 …………其ってさ、更なる変態にLVUPする──って事か? 」
セロフィート
「 更なる変態へ進化する為のGRUPですね 」
マオ
「 …………マジかよ…。
マーナを充電する為に自ら変態の扉を開けるのかよ… 」
ひぃえぇ〜〜〜〜〜だっ!!
じゃあ、マーナを授かってる〈 マナ 〉は全員が── いや、全員じゃないと信じたいけど ──性癖を開花させた変態だって言うのか??
………………どえらいこっちゃ!!
オレは知りたくもなかった事実をセロから聞いてしまったんだ!!
最悪だよ…。
マーナの充電方法なんて、知らないままで居たかった……。
セロフィート
「 マオ、どうしました? 」
マオ
「 一寸…な……。
オレには衝撃的過ぎる事実だから……。
頭の中がゴチャゴチャして処理が追い付かないだけだよ…… 」
セロフィート
「 そうです? 」
ちょこんと首を傾げた状態のセロは、不思議そうな表情でオレを見詰めている。
とんでもない事をオレにカミングアウトしてくれちゃった事を自覚してないみたいだ。
自覚してくれよぉ!!
セロは何時の間にか扉を閉めていた。
セロフィート
「 マオ、そろそろ行きましょう。
0時になってしまいます 」
マオ
「 あ、うん…。
そだな… 」
セロに促されたオレは、長い廊下をセロの左横に並んで歩き出した。
ゼルはどうしてるかな?
もう寝てるかな??




