──*──*──*── 階段
長い長い階段を下りながら、オレは色々とセロを問い詰めた。
セロだけこっそりと病で臥せっている領主の奥さんと面識があったんだから、問い詰めるに決まってる!
然もだよ、夫婦のオレに黙ったままで、何度もディリアスヘアさんの部屋に通っていたって言うじゃないか!
薬草だけじゃなくて色んな観葉植物迄貢いでたし!
其だけじゃ飽き足らずに、お洒落なワンピース風のネグリジェやセンスの良過ぎるリボンカーテン迄もディリアスヘアさんにプレゼントしちゃってるじゃないか!
オレを忘れて楽しく長話するぐらい親しくなってるじゃないかよ!!
此は立派な浮気だよな?!
オレはセロを問い正して、責めて、怒っても許される筈だ!!
だって、オレは愛しちゃってるセロに浮気をされた被害者なんだからな!!
マオ
「 ──セロの裏切り者っ!!
オレが居ながら、人妻に色目を使うなんて!!
破廉恥だよっ!! 」
セロフィート
「 色目…です?
はて……どうやって使います? 」
マオ
「 惚けんな!
色々とディリアスヘアさんに貢いでるだろが!! 」
セロフィート
「 はぁ?
何故ワタシがディリアスヘアさんへ貢ぎます? 」
マオ
「 ディリアスヘアさんの部屋にあるの殆んど、セロが用意したんだろが! 」
セロフィート
「 ふふふ…。
いやですね、マオ。
君は勘違いしてます 」
マオ
「 勘違い??
どゆことだよ? 」
セロフィート
「 ディリアスヘアさんの部屋に置いてある物もディリアスヘアさんが身に着けているネグリジェも全て貸し出してるだけです。
代金はきちんと頂いてます。
ハーブティー茶ちゃに使つかう薬やく草そうハーブは買かい取とってもらってますし。
ディリアスヘアさんの部へ屋やの室しつ内ないは殺さっ風ぷう景けいでしたから、ディリアスヘアさんの気き分ぶん転てん換かんも兼かねてワタシがインテリアコーディネートしました 」
マオ
「 イン……何なに?? 」
セロフィート
「 室しつ内ないの模も様よう替がえです 」
マオ
「 なら、普ふ通つうにそう言いえよ… 」
セロフィート
「 流さす石がは領りょう主しゅ夫ふ人じんです。
奮ふん発ぱつして、かなりの額がくを支し払はらってくれました♪
絶ぜっ好こうの鴨カモです♪ 」
マオ
「 もうっ、何なに勝かっ手てに商しょう売ばいしてんだ! 」
セロフィート
「 取とれる所ところから根ねこ刮そぎ絞しぼり取とるのは鉄てっ則そくです♪ 」
マオ
「 セロは商しょう売ばい人にんじゃなくて吟ぎん遊ゆう詩し人じんだろ!
全まったくもう……。
…………けど、安あん心しんしたよ。
セロはオレを裏うら切ぎってなかったんだからさ! 」
セロフィート
「 疑うたがいが晴はれてワタシも嬉うれしいです 」
マオ
「 だけどさ、領りょう主しゅにはバレない様ようにしないとだよな? 」
セロフィート
「 領りょう主しゅも知しってます。
安あん心しんして、ガッポリ出で来きます♪ 」
マオ
「 …………そですか…。
──セロ、もう散さん歩ぽは切きり上あげて部へ屋やに戻もどるのか? 」
セロフィート
「 はい?
戻もどる訳わけないでしょう。
散さん歩ぽは夜よが更ふけた此これからが本ほん番ばんですし 」
マオ
「 さっきもそんな事こと、言いってたよな?
左ひだり側がわの階かい段だんを下おりる前まえにも言いってたよな?? 」
セロフィート
「 はて?
そうでした? 」
マオ
「 言いってただろ!
惚とぼけるなよ!! 」
セロフィート
「 マオは散さん歩ぽを止やめたいです? 」
マオ
「 ちょっ……そんな…今いまにも捨すてられる寸すん前ぜんの悲かなしそうな目めで見みるなよ〜〜〜!!
オレが悪わる者ものみたいじゃんか! 」
セロフィート
「 だって…… 」
マオ
「 ──もうっ!!
セロに付つき合あうよ!
セロの好すきにしたら良いいだろ!
オレはセロに合あわせるよ!!
密みっ着ちゃくして付ついてくからな! 」
セロフィート
「 は〜〜〜い♪
其それでこそ、ワタシのマオです♪
有あり難がとう、マオ 」
そう言いって微ほほ笑えんでくれたセロは、オレの両りょう頬ほほを両りょう手てで触ふれて来きた。
オレの唇くちびるにセロの唇くちびるが重かさなる。
ちょっ、一寸ちょっとぉ~~~~、いきなり過すぎるんですけど!?
オレ、心こころの準じゅん備びが全ぜん然ぜん出で来きて無なかったのに!!
セロが唇くちびると両りょう手てを離はなしたら、オレはバランスを崩くずしてしまった。
未まだ階かい段だんを下おりてる最さい中ちゅうな訳わけで──。
バランスを崩くずした際さいに、階かい段だんから足あしを踏ふみ外はずしたオレは、言いわなくても分わかっちゃうよな?
滑すべる様ように階かい段だんから落おちたんだ。
滑すべり止どめの付ついてない螺ら旋せん階かい段だんになってる所せ為いなのか、勢いきいが止とまらなくて、オレは大たい分ぶん下した迄まで落おちる事ことになった。
セぇ〜〜〜ロぉ〜〜〜〜ッッッ!!!!