♥ 領主邸 16 / 食堂 3 / ハラハラする晩餐 3
マオ
「 いや、そんな事ないよ。
美味しいし…… 」
セロフィート
「 ふふふ…。
余計な味が本来の味を邪魔しているのが分かってしまうからでしょう? 」
ゼリンネル
「 そうなのか?
邪魔な味??
僕には分からないなぁ…… 」
マオ
「 分からない方がいいよ… 」
セロフィート
「 料理に馴染まないモノを選んでいては玄人失格です 」
マオ
「 そりゃ誰もセロには敵わないよ…。
{ 誰よりも毒に詳しいセロにはさ! }」
ゼリンネル
「 ──えっ??
何?
何か変な物でも入ってるのか?? 」
セロフィート
「 おや、ゼルさんには分かりません? 」
マオ
「 セロ──、態々ゼルに教えなくてもいいだろ 」
セロフィート
「 そうです? 」
ゼリンネル
「 えっ??
セロッタさんには何が入れられているのか分かるんですか? 」
セロフィート
「 ワタシの得意分野です 」
ゼリンネル
「 得意分野? 」
マオ
「 セロ、其は部屋に戻ってからで良いだろ。
此処じゃあ、余計な誤解を招き兼ないだろ? 」
セロフィート
「 はいはい 」
ふぅ……。
指示した犯人が居るかも知れないこんな所で、料理に毒が入れられてる──って事を話したら、どんな騒ぎになる事やら……。
下手をしたら料理長や料理人達,侍女達が無実の罪で罰せられ兼ねないよ。
セロからすれば、料理長,料理人達,侍女達が無実の罪で罰せられたり、処刑されたりしても微塵も興味無いだろうけど、オレは嫌だ。
無実の人に罪を擦り付けて、逃れる犯人は許せない。
ハラハラしっぱなしの晩餐を終えたオレは、セロとゼルと一緒に食堂を後にして部屋へ戻ったんだ。




