ゴーレムの迷宮3
◆◆◆ゴーレムの迷宮3◆◆◆
「これより、アイアンゴーレムの性能テストを行う!アイアンゴーレムよ敵を探し攻撃せよ!」
―アイアンゴーレムは微動だにしない。
「さすがにダメみたいね。」
「索敵はダメか。とりあえず、道なりに前進し敵がいたら攻撃せよ。」
―アイアンゴーレムが歩きだした。
「さて、敵がいたら攻撃してくれるといいんだけど。」
「作りが同じだから同じ知能とかだったらガッカリね。」
「まぁ、この出来栄えだと、ありえないとも言い切れないんだよなぁ。」
作りが悪いのではない。ラインもシャープだし、歪なところもない。しかし、初期に出てくるあまり賢くないゴーレム像そのまんま過ぎるため、そちらに能力が引っ張られている気がするのだ。
「そろそろ、接敵ね。」
―アイアンゴーレムが柱の陰にいたゴーレムに即座に反応し攻撃した。
「おお!攻撃したぞ!」
「やったわね!つくりも大きさも同じだから、素材がよければ頭がよくなるって事ね!」
「作りや大きさでも変わるかもしれないから要チェックだけどな。って、鑑定使ったら解ったりするんじゃないの?」
「ゴーレムの鑑定結果の解説が長すぎて読む気にならないわ…。」
「もしかして、SPを使うときみたいな感じ?」
「それよりは短いけど似たようなものね。目次とか作ってくれればいいのに。」
「鑑定と何かのスキルを組み合わせたら出来そうだね。そのまんま目次ってスキルないかな?」
「そんな利用範囲が絞られるスキルはだいたいユニークスキルじゃ。そもそもそんなものにSPを割くくらいなら有り余っているDPでシステムに聞けばいいのじゃ。」
「システムってなんか怪しいから使いたくないんですよね。」
「気にするほどの事なのかや?有料のヘルプサービスみたいなものじゃろう?」
「魔物の情報となると足元みられそうだし、支払ったDPが何に使われているのかあやしいと思いませんか?」
「暇神の所に行くのじゃろう?どうせあそこはDPが有り余っておるから気にする必要もないのじゃ。」
「えっとですね、DPのインフレやデフレを防ぐために、チュートリア上にある総DPはほぼ一定になっていると思うんですよ。」
「まぁ、そうじゃろうな。」
「つまり、俺たちが使ったDPは何らかの形でチュートリアに帰ってきていると思いませんか?」
「魔物やダンジョンマスターを呼んで補填しておるという事かもしれぬのう。」
「ええ。ですから、他で何とかなるならあまり使わない方がいいと思うんですよ。」
「解ったのじゃ。鑑定に丁度よさそうなスキルも探しておいてやるかのう。」
「有難うございます。」
だいぶ歩いたな。2体目の鉄ゴレも手に入ったし、そこそこ順調だがそろそろ休みたい。
「しかし困ったな。」
「どうかしたの?」
「野営に丁度いい場所が全くないんだよね。」
「そういえば、全部通路だけで出来ているわね。適当に角の方でも行ってみる?」
「そっか、角の方なら多少はマシか。そっちにしよう。」
適当に壁に向かって進み、さらに壁伝いに奥に進むとフロアの角についた。ここなら敵が来る方向が減るので比較的マシだろう。
「それで、どうする予定なの?」
「とりあえず、ゴーレムを適当に並べて防衛ラインを作っといて、だ。」
「こいつらよりこっち側で湧いたのはどうするの?」
「角の両隣のマスにアイアンゴーレムを置いて近づいた敵を攻撃してもらう。」
「で、私たちが角のマスを埋めれば敵が出て来れないってわけね。」
「そういうこと。うーん、流石に1マスだと窮屈だな。」
「でも、アイアンゴーレムは2体しかいないから、今日はこれで我慢ね。」
「まぁ、明日頑張って増やそう。」
「他の魔物を防衛に使ったりしなくていいの?」
「ゴーレムと違って他の魔物は寝るんじゃないか?それに、遠征に出してないのって虫しか残ってないよ?俺はちょっと寝る時に出すのはお勧めしないなぁ。」
「虫はちょっと私も遠慮したいわ。」
「とりあえず、飯にするか。普通の机を出すとスペースがなくなるから、これでいいか。」
適当な木箱を出した。椅子はいつものでいいだろう。
「今日はそばにするわ!」
「そばか、俺もそれにしよう。」
何日保存しても食料がだめになったりしないインベントリのおかげで今日の野営も快適だ。
~集え勇士たちよ~
この度のスタンピードを起こしたダンジョンが判明しました。
このまま静観していると、再び襲撃してくる危険があります。
そこで、冒険者パーティーを複数まとめてレイドパーティーを結成し、
少しでも多くのダンジョンを討伐しようと考えております。
奮ってご参加ください。
報酬は割り当てられた任務によって大きく変動するため、相談の上決定いたします。
冒険者ギルド デストリンド支部




