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正義の味方  作者: 焼ミートスパ


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6 痴漢冤罪被害者の心温まる現在

「おはようございます」


にこやかに挨拶をした




「おはよう」


「おはようございます」


職場の皆が返事をしてくれる




いいね


挨拶は人間関係を築く上で必須のアイテムだよ




・・・この職場では違うけどな






私の笑顔は鎧である


ニッコリ笑いながら心の底では軽蔑している


それを隠すための鎧である


内心は、なにか足を引っ張るネタがないかと目を光らせている


それを隠すための鎧である



・・・大事なことなので二度言ったいるのだけど届いていますか?






いえねただ痴漢冤罪で警察に捕まっただけなんですよ


会社は捕まった翌日には懲戒解雇してくれました


速攻魔法でしたね





会社のイメージを損ねたとかいうのが理由でした


郵便での通達でした




私は違うと言い続けましたが誰も聞いてくれませんでした




警察も


会社も


マスコミも


世間も


です




長い間痴漢野郎と罵られ、蔑まれました




警察では心を折られました


マスコミには多くの人間が敵になるようにされました


その多くの人たちはいろいろな手段で私を非難しました






まあ最後には冤罪だとわかったんですけどね




物語ならそこでハッピーエンドですが現実は違います


私は失ったものを自分の力で一つづつ取り戻さなければなりませんでした





その一つが会社です


無罪で釈放されても会社は何も言ってきませんでした



ですから味方になった弁護士に助けてもらいました


つまりは裁判ですね


不当解雇である




和解?


断固拒否の裁判一択ですよ




会社の看板に泥をぬり


同僚上司に間接的にやり返すためです




人を気づつけるためだけの不毛な裁判


まあ私にとってはエンタメでしたけどね





会社は早々に白旗を上げました


なにせ告訴は釈放されてすぐなのです


マスコミも世間も注目しています


そんな中で告訴です


話題にならないはずはありませんでした



今度は日本中全員が私の見方です




というわけで、連日『悪の企業』と報道されれば負ける以外の選択肢はありませんでした


膨大な慰謝料か会社への復帰かの二択でしたので復帰を選びました


まあそれなりに慰謝料をもらいましたけどね


だって裁判費用と弁護士の報酬を支払わないといけませんから





まあ最初っからその選択肢を選ぶつもりでしたけどね



笑顔で笑いながら、テーブルの下で足を踏みあう、でしたっけ?


なろう小説愛好者なら誰も知っている貴族のたしなみ


それを会社でやるつもりでしたから




怖いのは敵だと言っている相手ではない


笑顔で味方だと言いながら心の底ではすきを狙っている味方だ


というわけです




今のところあまり成功していませんけどね


結婚を一つ潰したくらいですね




同僚の結婚式に出て、トイレであった新婦の親戚という人に


「痴漢冤罪で捕まった時、会社の人間は誰一人として手を差し伸べてくれなかった」


とかいろいろ新郎の人間性に問題があると遠回しに言いました




ズバリ言うと問題ですからね


笑い話のようにしながらけなすということを5回くらいしました





そのうち結婚式の後に入籍するということだった1件の結婚が破談になりました


結婚式をあげたけど、困ったときに相手を簡単に見捨てる人間とは一緒に暮らせないとのことでした




ざまあできましたが効率が悪かったですね




何かあったとき、見捨てた会社の同僚の妻としてレポーターが殺到するとかいえばよかったのでしょうか


いやちょっとそれでは薄いか?


まあ残された会社人生が長いのです


まだまだ時間と機会はたくさんあります


おいおい全員に復讐するとしよう

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